会えない数だけ (ページ36)

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Myuto.

『あっつ、、、』

到着したのはお昼過ぎ

やっぱり日本と違って気温は高い

とりあえず何か食べようと空港を出て

近場のカフェに入った

" 到着したら連絡してね "

とAママに言われ、こないだ交換した連絡先に

" 無事到着しました "

とサングラスを掛けた俺の自撮りを添えて

メッセージを送った

注文したものが席に届き、Aママが送ってくれた

Aの下宿先のコテージへの行き方を見て

今自分がどこにいるか確認しつつ、ハワイに何があるか

軽く物色中

『ん、もしもし？』

「うおっ！やっと出た！おいみんな！出たぞ！」

" まじ？！"
" 生きてるじゃん！"
"美勇人くん無視しすぎだから！"

やっすーの電話からモロの声が聞こえ、その後ろで

わんさか叫んでいるメンバーの声が聞こえる

「あ、ごめんごめん。
トイレ行ってたら他の奴らにスマホ取られてた」

『やっとまともな人が出てきた(笑)』

トイレから帰ってきたやっすーがモロから電話を奪い

場所を移動して話をしてくれた

謙「どう？そちらは(笑)」

『さっき着いたばっかり。やっとご飯にありつけてる』

謙「そしたら通りでスマホいじれないわけだ(笑)
あいつら美勇人が行ってから飛行機乗ってるの分かってる
はずなのに永遠と連絡しまくって充電ねえ！って
とにかく騒がしかったんだよ(笑)」

『ハハ、想像つくわ(笑)』

謙「まあ笑い話はそこら辺にして。
もうナヨナヨすんなよ？しっかり話してこい」

『おう、頑張るわ』

謙「顕嵐、一番心配してっから」

顕嵐があの時話してくれなかったら

留学行くことなんて俺はすっかり忘れていただろう

本人から直接聞きたかったのは事実だけど

顕嵐を通して聞けたのが今思うと正しかったと思う

『顕嵐に言っといて、心配とか似合わないなって』

謙「喧嘩売られそう(笑)」

" これからバンド練だから "

そう言って電話を切った

メンバーに迷惑かけながらも来ているんだから

それ相応の行動をしなければ

俺はここに来た意味がなくなる

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