会えない数だけ (ページ32)

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「春休み長いから行っちゃおうかな～」

「来れるお金あるの？(笑)」

ハワイに来て2週間が経った

2週間に一度、凪と電話する事を決めて今日はその日

凪「実はね、コツコツ貯めてるの！
Aに会うために必死よ私は」

「本当に？え～じゃあ来てよ！」

凪「え、いいの？！本当に行っちゃうよ？」

「嫌ならいいけど(笑)」

凪「嘘です、行きます(笑)
決まったらちゃんと連絡するから！」

「それまで学校ちゃんと頑張ってください」

凪「はい(笑)」

今私がどういう状況なのか話したり

凪のキャンパスライフや安井先輩との話も聞いた

「楽しそうで何より(笑)」

凪「謙ちゃんずっとAに会いたい！ってうるさい」

「駄々こねてるの想像できる(笑)」

安井先輩の想像をしながら電話越しで笑う私たち

" 一緒に行こうかな "

ハワイに2人で行こうなんて、私にとっては嬉しいこと

大好きな2人だからこそ会いたいし、自分の好きな国を

案内出来るのが楽しみ

凪「A、驚いて電話切らないでね？」

「なにするの(笑)」

さっきまでふざけた話をしていて

いつもの凪と話していたのに

急に雰囲気も声もガラッと変わって話し始めた

凪「美勇人先輩、近々ハワイ行くって」

「は？」

凪「Aに逢いに」

驚いたんじゃない

怒っているんじゃない

思考回路が停止したから電話を切ってしまったんだ

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