会えない数だけ (ページ43)

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「桜なんて咲いてないね」

「やっぱ日本の花だからな」

なっがーい春休みも終わり新学期が始まる4月

テラスでボーッと景色を眺める

「あと一年だね」

「一年ちょっとな(笑)」

「そここだわる？(笑)」

学校でもコテージに帰っても

決まって隣にいるのは稜くん

稜「こだわってこそだな」

「はぁー、うっぜー(笑)」

こうして今笑っていられるのは紛れもなく稜くんのおかげ

彼は深く話を聞いてこない

ただ場面場面でアドバイスやヒントくれたり

それが私の心に一つ一つ刺さって

私の背中を何度も押してくれた

「稜くん、これからも宜しくお願いします」

稜「改まってるな(笑)」

「頼れる人稜くんしかいないから」

稜「そうだな。俺もよろしく」

「よろしくされました」

稜「随分上からだな(笑)」

道路で走っている車を見ながら

あれに乗りたいだのあっちがかっこいいだの

呑気に柵から顔を出して見ていた

「Hey,guys!!」

稜「あっ、リサさんだ。
Hi,Lisa!
(やあ、リサ！)」

リ「You guys dinner is ready! Come early.
(貴方達の夕食ができたわ！早くおいで)」

「Ok,I go now.
(分かったわ、今行く)」

1階のテラスから大声で私達を呼ぶ

下宿先の寮母さんの娘リサさんが

夕食が出来たと呼んでくれたので

2人でテラスを後にした

新しい生活が始まる私達の間に

春の心地よい風が優しく吹いた

稜「てか今日晩飯早くね？」

「今日そんなパーティーみたいなのあるの？」

稜「俺が知るわけねえだろ(笑)」

「それもそうか(笑)」

何かが始まる予感

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