会えない数だけ (ページ24)

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「うわ、ジュリアかよ」

大学入って初めての夏休み

高校より遥かに長くて、バイト入れてても

暇な時間はやってくるわけで

マ「夏休みだからってダラダラしすぎ」

「別にいいじゃん、暇なもんは暇なんだから」

マ「服ぐらい着替えなさいよ」

「どこも行かないのに着替える必要性を感じない」

白のキャミソールに黒のスウェットショートパンツ

海外に憧れている私にとったらこの格好なんて当たり前

ママがソファに座ってテレビを見ている中、

私はハンモックに揺られながら洋画鑑賞

マ「髪の毛、染めてきたら？」

「、、、いい」

マ「はぁ、、、」

ママが溜息をつくのも無理はない

私は自分の地毛が嫌いだ

生まれた時から明るい茶色で、周りからは

羨ましがられるくらいだった

だけど大学入学と同時に黒に染めた

マ「髪色如きでいつまでも意地張らないの」

「別に意地張ってない。
茶色より黒が好きなの」

" Aとお揃いにした "
" なにが？"
" えっ、見てわかんない？髪色！"
" あ、ほんとだ。茶色にしたんだ "
" その反応？！俺めっちゃ嬉しいのに！"

高校卒業と同時に茶色に染めた美勇人

お揃いにしたくてあれからずっと茶色にしていた

だけど私は茶色でいるのが辛くなった

見る度にあの時の満面の笑みを思い出してしまうから

マ「じゃあ、切る？」

「は？」

まるで私が失恋したみたいじゃない

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