クリスマスは苦しくなる (ページ43)

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『お疲れ』

「お疲れ、来てくれてありがとね」

" こちらこそ "

外の空気を吸うためにベランダに出れば
唐揚げ片手にやって来た蓮

『てか唐揚げ美味い』

「行儀悪い」

『出た、Aママ』

「煩いな」

康二くんのおかげで
ここまで私達の仲が戻った

康二くんには感謝しきれない

『蓮ももう4歳か』

「早いね」

『Aもママになって4年目じゃん』

「そうだよ。時が過ぎるのは早いよ」

『いつもお疲れ様です』

「フフ、ありがとう」

そういえば、久し振りに
蓮と再開した時はまだ

産まれていなかったんだっけ

その時を思い出すと
何故か笑ってしまう

『何笑ってんの？』

「4年前、蓮が声掛けてくれた時のこと思い出して」

『そんなこともあったね～』

「そのまま撮影場所連れて行かれるし。
本当いつになっても突然でさ」

『それが俺じゃん』

いや、まあそうですけど

そんなの知ってるんですけど

「でもあの日、会えて良かったって今思ってるよ」

『ほんと？』

「ほんとだよ(笑)」

これは本音

じゃなきゃ、一生引きずってた

『俺もあの日、声掛けて良かった』

「ほんと？(笑)」

『ほんとだよ(笑)』

同じように聞き返せば
学生時代のやり取りのような

そんな感覚がした

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