クリスマスは苦しくなる (ページ28)

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Hikaru.

最近悩んでいるのは
こないだ届いた手紙のせい

個人情報だから見ちゃいけないことくらい
馬鹿じゃないから分かっている

けど、それが原因で苦しい思いをしている
Aを近くで見ている俺は嫌だ

何も知らないのが悔しい

照「A、ごめんな、、」

Aが寝た後、こっそり
その手紙を読んでしまった

照「、、嘘だろ」

そこには誰？と聞かなくても分かる

よくテレビで見かける目黒蓮の名前が
確かにそこに書かれていた

Aと出会って打ち解けた後、
俺と付き合う前の恋愛を話してくれた

「彼ね、夢があったの」

照「なんの夢？」

「モデル。ずっと憧れてたんだって」

照「凄いね」

「私最初聞いた時ね、無理だと思ってた。
けど彼ね、凄い夢に対して熱くてさ。
本当にモデルになりたいんだって思って」

照「本気だったんだね」

「一度その夢を長々と私に語ってくれた時、
1番近くで夢に向かって頑張ってる彼のことを
なんで応援してあげないんだろう、
なんで背中押してあげないんだろうって思っちゃって」

照「え、もしかしてそれで別れたの？」

「ううん、違うよ。その後ちゃんと応援しようって思って。
一緒にオーディション探したり、出来る範囲で
彼のサポートをしてきたの」

照「じゃあなんで、」

「私が高3の時にね、急に彼が遠く感じて。
本当は彼にとって私は重荷なんじゃないか、とか
このまま有名になったら私が彼の迷惑になるんじゃないか、って
色々考えちゃって別れたの」

もし彼がモデルにならなかったら、
きっと今も一緒にいたと思う

だけど2人はその道を選ばなかった

「、、ひか、る」

照「あぁ、、ごめん、起こしちゃった？」

「目、覚めちゃ、って。隣に居なくって、照」

寝ぼけたAが
目を擦りながらリビングへ来て

俺の座るソファーに座った

「何、してたの」

照「考え事」

「照悩んでるの、？」

照「まあな～(笑)」

「話してよ」

照「んーじゃあ、Aは俺のこと好き？」

「、、へ？好き、だけど？」

照「ん、解決(笑)」

俺に寄りかかるAを
ギュッと抱きしめる

「どしたの、」

照「ううん、何もない」

結婚式、行ってきな

と言いたいところだけど
中々言い出せないのは

まだAの中で
彼のことが消化できてないのではないかと

不安になってしまう俺がいるからだ

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