クリスマスは苦しくなる (ページ21)

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今の家の実家は近いけど
里帰りは大切なことだから、と

照がそう言ってくれたから
2週間だけ実家に帰ることになった

「2人ともベッタリじゃん」

「お姉ちゃんが入院した時、大変だったんだからね」

ベビーベッドから
べったり張り付いているパパとママ

その光景に慣れてしまった
私と妹の凛花

凛「もう私もおばさんか～」

「ちゃんと可愛がってよね」

凛「私多分相当甘やかすかも」

「度を超えない程度にして下さい」

凛「照さんに怒られちゃうからね(笑)」

ふっかと同様、凛花も
ベビー用品を爆買いしては届けに来て、

毎度照に怒られている

けど、2人の言い合いを見るのが
ちょっとだけ好きな私は

これからも続けてほしいと
思ってしまう

凛「そういえば、向井同じ病院だったんでしょ？」

「知ってたの？」

凛「産まれてから皆んなで会いに行った時、
丁度売店で会ってさ」

「仕事で骨折したんだって」

凛「さすが、向井」

私と高校が一緒だった凛花は
勿論、康二くん達とも仲が良かった

凛「言ってたよ、向井」

「なんて？」

凛「止まってるのは俺達だけやったわ、って」

その言葉の意味は
この歳になった今でも

ちゃんと分かっている

「そっか」

そして、そう答えることしか
私には出来ない

凛「私は、誰も間違ってないと思うから」

凛花はきっと、
私達よりも遥かに大人で

少し遠く感じた

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