クリスマスは苦しくなる (ページ16)

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「っ、、痛い、、」

不意にお腹辺りが痛くなった

痛すぎて力が入らなくて
起き上がることすらも不可能

「ちょ、Aさん！大丈夫？！」

「、、あっ、こじくん、、助けて、、」

康「ナースコール押すから待っててな！」

何故か産婦人科フロアにいた康二くん

男性は面会以外立ち入り禁止なはずなんじゃ、と
働かない頭で思い出しつつも

やっぱり痛みには耐えられなくて

康「Aさん今看護師さん呼んだから！」

「ん、ありがとう、、」

そしてバタバタと一斉に
病室へ入ってきた看護師さん

看「岩本さん、大丈夫ー？」

「たい、痛い、」

看「いつからー？」

「さっ、き、」

看「陣痛始まってるね、もう分娩室行こっか」

そう看護師さんに言われ、
ベッドのまま病室を出た

康「Aさん頑張って！」

「こじくん、、ありが、と、」

折れてる足を引きずりながら
分娩室までついてきてくれる康二くん

そんな優しさに泣きそうになるけど

「ちょっと向井くん！また逃げて～！」

康「やっば！今無理やねん！俺分娩室まで行かな！」

きっと康二くん担当の
ベテラン看護師さんだろう

逃げた康二くんを
ここまで探しにきたようで

涙なんて引っ込んだ

そしてそのまま、
分娩室へ入室した

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