シロツメクサの花冠 (ページ13)

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Shintaro.

「、、おはよ」

『おはよう、寝不足？』

「アイツのせい、」

彼女の家の前まで迎えに行って

珍しく眠たそうに出てきたから

何かと思えば、後ろを指差す

大「しんたろ～！いってらっしゃ～い！
Aのことよろしくね！後、チャラ男には
絶対近づかせちゃダメだからね～！」

「もううるさいから入って！」

大「いってらっしゃい！」

『ハハ、、(笑)いってきまーす』

彼女の兄が寝癖付けてスウェットのまま

誰よりも元気よく俺達に挨拶して来た

そういや昨日、隣から騒がしい声がしたと思ったら

このことだったのか、とようやく理解した

「大我がお酒呑んでスイッチ入って私に説教」

『なんで？』

「Aに彼氏が出来ないのはなぁ！
可愛すぎるからいけないんだぁ！
もっとブスになれブスにぃ！、ってのを
夜中の1時半まで永遠に聞かされてこうなった」

『凄えな(笑)』

きょもが彼女のことを溺愛しているのは

昔から分かってたから、話を聞いて

まあ呆れつつもなんか納得

『てかチャラ男って誰のこと(笑)』

「あぁ、永瀬のこと(笑)
なんか写真見せたら、この子はダメ！ってずっと言ってて。
まあ私は鉄パイプと付き合うとかまず好意とか1ミリもないし」

『ほんっとにAのこと大好きだよな～(笑)』

" 奥さんと仲直りしてから言えっつーの "

なんてブツブツ言いながら俺の横を歩く

きょもが言う通り、彼女は永瀬に猛アプローチされている

俺だって極力近づかせたくないけど

付き合ってるわけでもないし、

気持ちを伝えているわけでもないから

そういう点では永瀬の方が断然リード

『じゃあ俺がAのこと見張ってなきゃか～』

「じゃなきゃ大我に何言われるか分かんないよ(笑)」

『怯えるわ～(笑)』

否定しないってことは、一緒にいていいってことだよね

永瀬がいても、俺といてくれるってことだよね

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