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「不法侵入」
大「血の繋がってる兄妹です」
ようやくゆっくり出来ると思ったのに
私の後をついて来て部屋に入って来る兄
「もう何？」
大「いや、本当に彼氏いないんだな〜、って」
「嫌味？」
大「違うって(笑)」
" うわ！北斗マジイケメンだな〜 "
" 樹は頭少し大きくなった？(笑) "
" ジェシー背伸びたね〜 "
" 莉奈ちゃんは樹と付き合ってるのか！ "
机の上に置いてある写真立てをじっくり見て
あーだこーだ言いながら楽しんでいる
大「そういや、慎太郎帰ってきたんだって？」
「うん」
大「やっとか〜」
「何が？」
大「Aの恋愛」
「は？」
大「だって待ってるんでしょ？
この花冠作ってくれた人」
「ねえそれ誰から聞いた」
大「ママ」
「はぁ、余計なこと」
人の恋愛心配する前に、
奥さんと仲直りするところから頑張れよ、なんて
大「他にアプローチしてくれる人いないの？」
「いないと言ったら嘘になる」
大「写真見せてよ！」
「えー、やだよ」
大「ブスなの？」
「どこまで失礼なの」
さすがに鉄パイプのことブスって言って
本人の耳まで入ったらなんて言われることか
渋々、去年文化祭で無理矢理撮らされた写真を探して見せた
大「うっわ、ホストみたい」
「褒めてるのか貶してるのか分からない」
大「いや〜、いかにもチャラそう」
「いつも強引」
大「けどこの子モテそうだね」
「うん。樹達と並ぶくらい」
大「その子、見る目はあるけどダメダメ！
チャラそうだからさすがに俺も嫌だな〜」
この後も、ここはダメ、やっぱチャラいって
付き合ってもない人のことをあーだこーだ言う兄
これ、いつか私に彼氏が出来た時、
相当大変なんじゃないかと思った
「てか早く部屋出てよ！」
大「やだよ！久し振りに会えたのに！」
「そういう問題じゃない！」
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作者名：MIZUHO
| 作成日時：2019年4月26日 19時
