シロツメクサの花冠 (ページ41)

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Shintaro.

「わっ、何？」

『ほい、可愛いっしょ』

昨日少し壊れた飾りの部分を直すために

早く学校へと来た俺達

それも終わって皆んなが来るのを待っていた

教壇の段差に座ってインスタを見ている彼女の後ろに座って

頭に花冠を乗せてあげた

「どうしたの？これ」

『Aが今日身に付ける物』

「可愛い。てっきり忘れてるのかと思った」

『昨日渡そうとしたけどタイミング逃してさ』

結局昨日は渡せずに終わってしまった

スマホのカメラをインカメにして見る彼女は

凄く嬉しそうで、その姿は幼少期そっくりだった

「そっか」

『気に入った？』

「勿論！」

『じゃあ良かった』

そう言えば徐にカメラを向けてくる

「撮ろ、2人で撮れてないから」

『ん、いいよ』

誰も居ないから、って

彼女の肩に顎をそっと乗せる

画面には少し驚いた表情をしていて耳もほんのり赤くて

「近い」

『いいじゃん』

「重いもん」

『一瞬だからいいだろ』

なんて文句言いながらもシャッターを切って

「やば(笑)ブスすぎでしょ(笑)」

『そんな笑う？』

「酷すぎ(笑)」

『そしたらAも酷いけど(笑)』

良い雰囲気なんて俺等には一切無くて

ジ「あー！！！べったりしてるー！！」

樹「先に行った理由はベタベタするためかぁ？！」

『ちげえよ、な？』

「当たり前。ちゃんとこの通り直しました」

ジェシー達が扉の前で指を指して見てきて

囲むように質問攻め

莉「てか冠可愛い！似合いすぎ！」

「へへ(笑)慎太郎がくれたんだ～」

樹「Aってそういうの地味に似合うよな」

「地味にって何、地味にって」

ジ「てか慎太郎そこどけよ！」

『怠くね？』

莉「いいじゃんね～」

北「可愛いじゃん」

「本当？北ちゃんに言われると嬉しい」

樹「うわっ、浮気現場」

北「俺は素直に言っただけ」

ジ「でも照れてる～！」

そりゃ北斗に言われたら誰でも照れるだろ

そう思いながらも、頬を赤く染める彼女を見ると

少しだけ、ほんの少しだけ北斗に嫉妬してしまった

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