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父「本当に俺で良かったのか？」

「本当は2人と腕組みたかったけど、
私をここまで育ててくれたのはパパでしょ？」

父「だけど、、」

「あんだけ私に大口叩いてたくせに
ここにきて弱音吐いちゃうの？(笑)」

父「ハハ、そうだな(笑)」

扉の向こう側には、私と彼の親族や友人がいて

私の隣には23年間育ててくれたパパがいる

父「はぁ～、ここを開けたらパパじゃなくて
北斗くんに代わるのか～」

「パパ最近ネガティブだよね(笑)」

父「そりゃ大切な娘が、巣立つんだぞ？
悲しいに決まってんだろ」

「大切、か」

社長の父親の元で暮らしていたけど

一般家庭同様、普通に育てられた

お兄ちゃんと少し歳が離れてるから

過保護な部分はあったかもしれない

だけど私はそれが普通だと思ってたから

飴と鞭を使い分けるパパ

呑気だけど、助けてくれるママ

今までも、多分これからも

私を助けてくれて幸せにしてくれるお兄ちゃん

そんな家庭で育ったことが今1番幸せだ

本当の親がいるけれど、私の家族との生活は

" 深澤家 "

という温かい家庭があったから

「パパ、」

父「ん？」

「私を引き取ってくれてありがとう。
ここまで、大切に育ててくれてありがとう」

父「おう、(笑)」

隣を見るときっと私は泣いてしまいそうだから

パパを見ようとはしなかったけど

少しばかりの視界に入ったのは

微笑んで涙を流しているパパがいて

私はそれをグッとこらえて

教会の扉が開くのを静かに待った

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