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Tatsuya.

辰「見てないで行けって」

父「あぁ、」

妹と母さんが熱い抱擁をしている中、

親父はただその姿をぼーっと、見つめていた

きっと、どうしていいか分からないんだろう

辰「ほらっ、」

父「っ、、A」

「、、パパ」

俺が親父の背中を押して、妹の前へ行かせた

父「すまない、本当にすまなかった」

「ちょ、パパ、、」

皆んなの前で、おもいっきり頭を下げる親父

周りにいる妹の友人も皆んな、話は分かっているが、

まさかこんな場所で頭を下げるとは

誰も予想だにしていなかった

「ねえ、パパ、頭上げて？
私ね、、」

言葉に詰まらせながら、涙を零しながら

ただ親父の目をしっかりと見て

「おかえり、って、ただそれだけを、言って欲しいだけなの」

そう言って親父に笑顔を向ける

その言葉にグッと来たのだろう

目頭が熱くなり、優しく、涙を流している姿を

俺は斜め後ろから見た

父「A、、おかえり、、」

「、、ただいまっ(笑)」

久し振りに2人の関係が戻った気がした

あぁ、やっと家族に戻れた

辰「何皆んなして泣いてんだよ(笑)」

「お兄ちゃんだって泣いてるでしょ(笑)」

辰「うるせえな(笑)」

4人で笑うことが出来た

それは紛れもなく、俺達の大切な妹が

帰って来てくれたからだ

Aの存在が、それだけ俺達にとって

大きかったこと

.