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Hikaru.

照「まじか」

優「何よそれ、今更」

翔「俺それよりも、松村のことで吃驚なんだけど」

彼女が明後日、日本を出ると言うから

卒業振りに全員で集まった

そこで初めて聞く事実

本当の家族じゃなかったこと

父親の子会社の社長として働くこと

親父が婚約破棄って言って来た理由がコレだとは

正直がっかりな部分がある

「卒業式の日に言われて、あれから気持ちの整理つかなくて。
遅くなってごめんね、伝えるの」

優「ううん、寧ろありがとう」

翔「それで？松村とは会ったの？あれから」

「会ってないよ、会えないよそんなの。
婚約破棄ってなったから別れる必要無くなったでしょ？
遠距離ってこと伝えるだけ伝えて逃げて来た(笑)」

笑って言うけど、全然笑えてねえよ

照「A、何笑ってんのお前」

「へっ？」

優「ちょ、照」

照「何で笑うんだよ、何で泣かねえんだよ。
無理なら！嫌なら！ちゃんと言えよ！
俺らにそんなことも言えねえの？」

翔「落ち着けって」

自宅だからよかった

自分の気持ちを押し殺すのが得意な彼女

こういう時でさえ、泣きもせず作り笑い

そんな彼女に腹が立った

照「俺が好きなAはそんなんじゃねえ。
俺が好きなのは心から笑ってるAなんだよ？」

「、、ごめん」

照「なあ、A？
俺はAの何？幼馴染だろ？
0歳の時から今まで、ずっと一緒に育って来た幼馴染だろ？
Aが無理してたり辛い思いしてるの隠したって無駄。
俺にはすぐバレるんだから(笑)」

「、、うぅ、ごめん、ごめんね、ひーくん」

笑って俺がそう言えば、我慢していたものが溢れ出すように

俺の胸で赤ちゃんみたいに泣いた

優「あー、もう私まで泣ける」

翔「無理、俺も無理」

照「何でお前らもだよ、って、俺もやべえ(笑)」

優奈も翔太も俺らに抱きついて

全員で枯れるくらい泣いた

A、お前は1人じゃないよ

辛い時は俺達がそばにいたじゃん

楽しい時も全部、いっつも俺達がいたじゃん

俺の記憶には全部、Aがいたんだよ

だからもう、隠すのはやめて？

辛くなったら帰ってこい

そしたらまた、4人で泣こう(笑)

好きなのは変わりないけど

それはもう、幼馴染としてだから

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