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「なんて書けばいいんだ、これ」

彼が仕事中、合鍵で家に入り、全て荷物をまとめて

家を出る準備をしていた

ただ何も無しに荷物も出して消え去るのはよくないと思い、

一つの手紙を残そうと思い、レターセットを買って

彼の家で広げてみたはいいものの

書きたいことがありすぎてなかなか手が進まない

「あぁー分かんないー」

ダイニングテーブルの椅子の背もたれに寄りかかり

そこから見えるリビングを見つめた

勝手に押しかけて来たこと

あのソファで毎日、たくさん話をしたこと

冬は鍋をして、ラーメンを入れたら怒られたこと

彼の友達とよくご飯を食べたこと

そういえば、年越しもご飯食べたな

いっぱい思い出が詰まった彼の家

「これで、いっか」

封をして荷物を玄関まで運び、一礼した

「ありがとうございました！また戻って来ます！」

そう言って、家を後にした

" ほっくんへ

また、必ず帰って来ます

帰って来たら、ちゃんと全て話します

今は遠距離恋愛？ってことにしよう？
そうはならない？かな(笑)

私はずっと、松村北斗のことが大好きです

この家に女入れるなよ？！
コップ、私が帰ってくるまで使わないでね！

A "

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