境界線Ⅱ (ページ44)

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「暑くないの？長袖で」

「半袖って男子似合わなくね？」

「よく分かんない」

もう9月下旬だというのに、まだ外は暑い

5限は絶対眠くなると思って屋上へ来たら

やっぱり神くんは其処にいた

神「そんなAこそ、髪の毛暑くないの？」

「あー、気にしたことなかったな～」

神「最近有名らしいな、髪型よく変えるって」

「学校から近くなったから始めてみた」

神「どうせ松村のためだろ(笑)」

「へへ、バレた？(笑)」

巻いてある髪を神くんに向かって靡かせれば

暑苦しいからやめろ、なんて嫌がりながらも笑ってて

神「女って、好きな奴のためなら自分が犠牲になってでも
ずっとやるんだな」

「言われてみればそうかもな～。
全然気にしたことなかったけど」

神「Aは無意識にやってそうだけどな(笑)」

「褒められてるんだから貶されてるんだから分からない」

そんな話をしていれば5限終了のチャイムが鳴って

お互い体育があるから屋上を出て教室へ戻った

言われるまで気づかなかったな

好きな人の為にやってるってこと

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