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Yūna.
優「そっか、でもバレた以上もう何も出来ないね」
「神くんのこと信用してたのに一瞬にして壁壊しちゃった」
夏休みも終盤に差し掛かった頃
松村の家に居候している彼女から電話があって出ると
神宮寺に裏切られたとか何とかで
「優奈だったらどうする?こういう時」
優「私?私か〜」
多分私達以外にこうやって心を開いていたのは
紛れも無く神宮寺で
別に2人が同じ立場にいるわけではないけど
親が偉い以上、縛られていることだけは変わらない
だから辛さとかお互いがよく分かっている
「私ね、初めて話したの」
優「何を?」
「友達以外に自分のこと話したの、神くんが初めてなの」
「昔、友達に家のこと話したらね、
" 金持ちは違うね " とか " お嬢様はいいね " って
誰も分かってくれなくて辛かった
ひーくんに話しても同じ状況だから辛いとかそんなの
分からなくて、全然」
優「けど私と翔太には話してくれたじゃんちゃんと」
「しょっぴーとひーくんが仲良かったからだよ
翔太は悪い奴じゃないから、ってひーくん言ってたし
それでしょっぴーが優奈のこと紹介してくれて
優奈から私に話聞いてくれたから嬉しかったの
初めてちゃんと友達って言える人が出来た、って」
優「何それ(笑)」
「もう笑わないでよ〜(笑)」
優「ごめんごめん(笑)それで?」
「それで屋上で初めて神くんと出会った時にね
何も言ってないのに私が思ってることとか気づいてくれて
すっごい安心しちゃった、っていうかなんていうか
そしたら神くん、理事長の息子さんだから
私の気持ち分かる、って言っててね」
優「うん」
「辛いのにどうしてこんなに笑ってられるんだろう、って
だから私も神くんに心の底から笑ってほしくて
友達と笑う時よりももっと笑ってほしくて
でも何でだろうな〜、神くんならほっくんと
付き合ってること知っても、笑って許してくれると思ってた」
彼女なりの語彙力で伝えてくれたことをまとめれば
彼女にとって神宮寺は友達でも彼氏でもない
ただ彼女の心に寄り添ってくれるどのポジションにもない
そんな存在なんだろうと
優「また、話してみたら?
話したら神宮寺も分かると思うけど」
「そうかな、、?」
優「神宮寺でしょ?
Aのこと分かってくれてるって言ってたんだから
ちゃんと話聞いてくれると思うよ」
「、分かった」
" ありがとう "
そう言って電話を切った
私には分からないけど、分かってあげたい
.
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作者名:MIZUHO | 作成日時:2018年5月12日 22時