境界線Ⅱ (ページ19)

今日:24 hit、昨日:5 hit、合計:185,938 hit

069 ページ19

Hokuto.

『何その格好』

「パジャマ」

『それ俺あげてないじゃん』

「こないだ一緒に買いに行ったじゃん」

『や、それも知ってる』

玄関を開けても彼女の姿はなく

煩い5人をリビングに押し入って

姿の見えない彼女を探せば洗面所から出て来て

「誰か来てるの？」

『ジェシーと俺の友達』

「あ、写真立ての人達」

『そうだけど、いいから着替えて？』

「何で？」

鈍感か何なのか知らないけど

白のキャミソールに今にも下着が見えそうなスウェットパンツ

そんな姿、だれが見ても興奮するに決まってる

『無理、その格好で出られたら俺無理』

「え～、これ可愛いのに」

『可愛いけどダメ、そのパジャマは俺と2人だけの時に
してくれないと』

「そしたら着る服ない」

『じゃあこれ着て』

「着ていいの？これ大切なやつじゃん」

洗濯カゴに朝ぶち込んだ俺のお気に入りのTシャツ

大切だとか大切じゃないとか今はどうでもいい

とにかくこの姿を彼奴らに見せるのが嫌だから

『いいから着て、分かった？』

「ん、はい、着た」

『偉い、じゃあリビング行こう』

ちゃんと着たことを確認して洗面所から出ようとすると

彼女は俺を呼んで進むのを止めた

『何？』

「ちゅー、ちゅーして」

『は？』

「だってほっくん嫉妬しちゃうんでしょ？
嫌だから私にこのTシャツ着せたんでしょ？」

『、、うっせえな』

そう言って触れるだけの口づけをすれば

満足そうに笑って俺を置いてリビングへ向かった

『あー、うざ(笑)』

リビングから聞こえる彼女とジェシーのいつもの掛け合いを

洗面所から聞きながらリビングへ向かう

『Aお前そっち行くな』

「何でよ、ジェシー以外会うの初めてじゃん！」

『髙地はまだいいとして、樹と慎太郎はマジダメ
京本は地味にダメ』

樹「俺は大丈夫だから！」

慎「や、樹はダメだろ」

大「俺も何もしねえし」

髙「張り合うなって(笑)」

ほらね？こうなること分かってたんだよ

だから皆んなに見せたくなかったんだよな～

ジ「ほっくん嫉妬発動～！」

「いえーい！」

『あーあ、』

ジェシーとハイタッチしている姿を見て

俺だけ冷や汗をかいて過ごさなきゃいけない理由に

キレそうで仕方なかった

.