境界線Ⅱ (ページ16)

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『寝室に荷物置いてきな』

「うん」

玄関を上がって直ぐ左手に寝室の扉があって

開ければいつもと変わらない

「ふぅ、、」

さっきの出来事で一気に疲れてそのままベッドにダイブ

心配してないくせに、あんな時だけ心配して

『私服でベッド乗るなって言ったよな』

「あ、ごめん(笑)」

『笑って誤魔化せると思うな』

私の横に寝そべる彼、顔を見なくても分かる笑ったこと

「ほっくんだってそうじゃん」

『俺着替えてっから』

「あれ、ほんとだ」

『早く着替えろ』

「えー、じゃあほっくん部屋から出て」

『出る必要あるか？別に減るもんじゃないでしょ』

「はぁ？変態教師」

『なんとでも言え』

無理矢理起こされ、キャリケースを彼が勝手に開けて

お揃いのパジャマを引っ張り出す

『早くしろ』

「えー、やだ、ほっくん出てって」

『、ったく、じゃあ見ねえから着替えろ
お前眠そうだから待ってんだよ』

「、、はーい」

ベッドにうつ伏せで寝る彼を確認して

急いで私服からパジャマに着替える

それにしてもこのパジャマ、いつ着ても着心地がいい

何度も家で洗ってるのに彼の匂いがする

「終わりましたよ～」

『飛び込んで来るな、埃が舞う』

「気にしない、気にしない」

お互い向き合って目が合い、きつく抱きしめられる

『はぁ、やっと』

「ん？」

『やっとちゃんと触れられた』

「寂しかったのか～」

『っ、悪いかよ』

「ほっくん可愛い」

『夏休み、俺独り占めするから』

「どうぞお好きに～」

顔を上げて2人して笑えば

どちらからともなく唇を重ね

着ていたパジャマはお互いベッドの下へ落ちていて

結局産まれたままの姿で

寝てしまった

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