無知な少女は愛を知る【魔法パロ】 (ページ7)

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5話ページ7

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｢すまないな、この子は俺の〔息子〕なんだ｣

〈顔を見せろ！！〉

『っきゃ、』

ぐいっと被ってた布を引っ張られて
見覚えのある服装をした研究所の追手と見つめ合う
じっ、と見つめあって手が震えてしまった
おわった、おわった
ごめんなさいごめんなさい兄さん＿＿＿

〈っち、疑って悪かったなガキンチョ〉

『っえ、』

｢全く失礼なやつだな、そう言えばさっき前から向こうの方へ走って行った子がいた気がするゾ｣

〈それを早く言えおっさん！、くそっ、行くぞ！〉

研究所の追手達はぞろぞろと私たちの反対方向へとかけていった
なぜ私はバレなかったのかが分からなかったけれど
お礼を言わないと…

『あの、お兄さん……ありがとうございます助かりました…』

｢ふむ俺がお兄さんに見えるか？｣

『え？は、はい……すみません……』

反射で謝ってしまうが目の前の人はお兄さんにしか見えなかった整った顔立ちに金色の髪血のような赤い瞳
黒い服がとても映えてみえた
もしかして見た目より歳が上なのかもしれないそれを気にしてるのだろうか……
なら私はとんだ失礼をしてしまった

目の前のお兄さんはパサッと私の布を取り落として
私の髪が露になる

『っあ、ちょ……』

｢ほう、実に美しいなこれが追われる理由か｣

『あ、え、と』

｢まぁいい、宛がないならうちへ来いほら行くぞ俺から離れるなよ｣

そういって街の出口へと歩き出すお兄さん
途中で目に入った綺麗な食べ物屋に入ってなにか丸くてテカテカした小さなものを買って食べてた
お前もいるか？と聞かれたがよく分からなかったから大丈夫ですとだけ伝えておいた
コロコロと口の中でそれを転がすお兄さんはとても嬉しそうに見えた

少しすると馬が紐を引く乗り物？が見えコンコンコンとノックすればドアが開き
入れ、と言われたので乗り込んだ
ガタガタと揺れるその乗り物だと思うものに揺られて
特に会話もない中お兄さんはじっ……と私を見つめていた
緊張してずっと下を向いてたけれど

｢ついたぞ、降りろ｣

ｺｸ､と頭を縦に振る
また違う街並みがそこには広がっており
悠然と街中を進んでいくお兄さんについて行く
しばらくすれば大きすぎるお城に着いた

『こ、こは……研究所ですか？』

｢いや、俺の城だぞまぁ、家だな｣

『すごいですね……』

私の頭の中にある辞書から出せる限りの言葉はこれしか無かった

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