7話 ページ9
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こんな色のある場所に囲まれるのはどうにも落ち着かずモゾモゾする
そんな私を面白そうに見定めるように眺めるお兄さん
すると重そうなドアがガチャっと開く
｢遅かったな｣
｢すまん人集めるんに時間かかってもうてん｣
｢なんやねん！グルッペン話って！｣
｢って、誰やねんこれ｣
｢あぁ、そのことについてだ｣
いきなり何人もの人が入ってきて
研究所のことを思い出す
〈今日の実験はー〉
〈脳のー……〉
騙された、勝手に着いてきた自分のせいだ
っはぁ、はぁ、と
息が荒くなる
あぅ、あ、と嗚咽が漏れて涙が溢れてきそうになる
｢落ち着け俺らはお前に危害はくわえん｣
ぽんっと優しく私の肩に目の前で座ってたお兄さんが
手を置く
その目を見ると不思議と落ち着いてくる
｢で、説明してもらおうか｣
赤いマフラーを巻いた大きな男の人が冷たい目で私を見下ろす
｢拾ったんだゾ｣
｢はぁぁぁぁぁぁ！？元の場所に置いてきなさい！どこの息子さんやねん｣
『息子、さん……』
｢あぁ、すまない変身魔法を解いてなかったな俺の魔法は強いからな、ほれ｣
ピンっと私のおでこを弾いたお兄さん
いてっ、とおでこをさすれば
｢｢｢｢はぁ？｣｣｣｣
なんて様々な声があがる
｢言ってなかったな、俺はグルッペンこの城の主だ｣
にやっ、と悪い笑みを浮かべ私の髪をまたさらさらと
すくうグルッペンさん
｢おま、お前アルビノか！？！？！？何万年に1人出るか出ないかなんて言われてる！？ほんもんか！？｣
なんて金髪の男が大声をあげる
｢しかもこの子……魔力感じへんで？｣
物珍しそうに赤い小さな帽子をちょん、と乗せた綺麗な男の人？が私の顔を覗いた
『あ、のえ、と、その……』
困った顔をすれば
背の高い紙を顔に貼った水色の髪の毛の男の人が声をかける
｢まぁまぁ、そんな一気に叫んだら驚くやろ？その子怪我もしとるやん俺に見せてや｣
失礼するね、と言って私に触れる男の人
さらっ、と髪を上げて私の耳を見る
｢これ、自分でやったの？｣
『は、い……耳に場所がわかるチップが埋められてたので……少し切り落としました』
｢切り落とした部分さ捨てちゃったかな？｣
『……ぽけっとに、でももう』
すっと私のポッケに手を入れて慣れたように耳の1部を手に取り私の耳に近づけてすぅっ……と明るい光が私を包む
｢はい、耳完治 ♪｣
口角をあげて優しく笑う彼
私の耳はもう痛くなかった
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