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「あー…それは私も思う。気持ち悪ぃ」
「……えっ?」
「えっ、じゃねぇよ。その空気の読み方を武器にしねぇお前が1番気持ち悪ぃ」
真希さんは、コロッケと私が渡したお茶を握りながら、真っ直ぐ見据えてきた。
「アンタは、えー…頭が良い、英語喋れる、見た目がいい、男が好きなタイプ、でも女も好きなタイプ。私が思う長所はそれくらいだ、前会った時より、良い印象持たれてんだろ?」
「…だ、だいぶ」
前は八方美人と言う皮肉を貰った。悪い気は別にしなかったけれど、皮肉だと言うことだけは分かっていた。
「呪術界はな、アンタみたいなのを1番とっときたがる。私だったらアンタを使う。顎でな」
「顎で…」
「だから生き残れ。敵を読めよ。今のアンタなら上に使われることなく出来んだろ」
真希さんのニッとした笑い。野薔薇ちゃんもこちらを見て笑っていた。
「要するに、考えず前に進めってこった」
「そうそう!私、Aさんの丁寧なところも、ちょっとお茶目なところも、好きよ。尊敬してる」
2人の言葉は、ストンと胸に落ちた。雰囲気なんて無かったと思う。でも、それで良かった。
「……ありがとう野薔薇ちゃん。ありがとうございます真希さん。私、色々思い詰めてたんだと思います。知らないうちに」
「ふん、やっとそれらしい顔じゃねぇか。何かと決別すんのかよ」
「はい。今、その覚悟が出来たので、夜のうちにでも」
私を作り上げてきたものと。
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作者 - 紅葉さん» 弐の方にもコメントしてくださっていたんですね!気づくのが遅れてしまってすみません!読んでくださってありがとうございます! (2021年2月24日 22時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 五条先生の創作アルバム怖いですね……最後のセリフで「ヒェッ」ってなりました……。面白いです! 真希さんのツンツン具合がまた好き……続き読んできます (2021年2月22日 8時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - ゆうなさん» わっ、本当に申し訳ございません…。修正させていただきました!今後も当作品をよろしくお願いします! (2021年2月6日 23時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな - いつも楽しく読ませて頂いています!あの、22話くらいから、名前変換ができなくなっている気がします。華瑠→華琉になっているからだと思われます!此方の不具合でしたらすみません…これからも応援してます!! (2021年2月6日 11時) (レス) id: 3ecb08afbf (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年1月26日 23時