【呪術廻戦】禍福得喪な人生ですが[弐]

番外編 ページ19

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番外編

『気まずくは無い』









「なぁ、真希。ちょっと休め」


「しゃけ」


「は？」


真夏の太陽に照らされた猛暑日。

パンダと棘にそう言われた。


「……何言ってんだ。交流会までの時間を考えてみりゃ、不必要な休息だろ」


「いいや…その、オマエさん、さっきから体調悪そうだからな」


私は一体どんなアホ面してんだと、自分で頬をペシっと触る。


「何ともねぇよ。無駄話すんなら聞かねぇぞ」


「なら良いけどよぉ…」


「…おかか」


朦朧としている頭を叩き直した。集中しろ、見返せ、あれもこれも全部。

ダメだ、ダメだ、ダメだ、ダメだ、ダメだ。


「……ちょっと飲みモン買って…」


そこまで言って、目眩に襲われた。

足元がぐらつく。倒れる、地面に手をつくために体勢をとろうとしたら、それは途中で遮られた。


「…禪院さん。少し、休みましょう。恐らく熱中症ですよ」


私の背中を自分の方に倒して来たソイツは、嫌いな顔で笑った。


「おー、ちょうどいいところに。ちょっと真希の面倒見といてくれ」


「ツナマヨ〜」


あのクソ野郎共、後でシバく。

もう一度ソイツの方を見上げれば苦笑い。気まずいと思わせるその顔に、以前首を突っ込んだことを後悔した。

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