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ショッピングモール。人で賑わう中、聞かれる。
「何か買いたいものは?」
「買いたいもの…今、不足しているものはないのですが……」
自分が提案した場所の為、失礼の無いよう、目的を考える。無駄足だと思われてはいけない。
とは言え、生活用品は足りているし、特別買いたいものもない。悩んでいれば、ぽっ、と頭に浮かぶ呪術高専の人達。
「…高専の皆さんに、プレゼントを買いたいです」
「いいんじゃない。律儀な君らしい」
「律儀なんてそんな。本当にお世話になっているんです。だから、せめて何か渡せたらなと」
苦笑いでそう言い、誰に何を買うか考える。
「(野薔薇ちゃんは…何かアクセサリーを買って……)」
パンダさんには…毛並みを整える櫛とかだろうか。狗巻さんには、おにぎりの何かあれば買えるといいかも。
伏黒さんには…悩む。それと……。
禪院さん。彼女には、嫌われてしまっているから、プレゼント選びは慎重にしよう。
「僕の事は気にしないで、色んな店に行くといいよ。着いていくから」
「あ、ありがとうございます。お時間、有効に使わせていただきます」
可愛らしい雑貨店。
少しおかしなお店。
和の文化を用いたお店。
文房具屋さん。
美容品売り場。
一軒一軒丁寧にまわって、慎重に選ぶ。でも、直感で惹かれたものは目をつけておいて。
またまたあっという間に午後4時。
「皆さんのプレゼント、買い終わりました…!」
「良かったね」
漸く、高専の生徒方の分は用意できた。五条さんにも相談に乗ってもらいながら、何とか。
「いいもの、選べてたんじゃない?僕も好み知らないからなんとも言えないけど」
「もしそうだとしたら、嬉しいですね」
今日はだいぶ五条さんにお世話になった。感謝してもしきれないほどに。
「……五条さん、何かお好きなものはございますか?」
「え?僕?」
「はい。五条さんにもプレゼントを贈りたいのですが…折角なので、ご希望をお聞きしたいな、と」
ずっと言い出そうと思っていたことが言えて、ホッとした。1番気を使ってくれた人だから、やはりいいものを返したかったから。
「うーん、特に希望はないよ。食べ物なら甘いものだといいなってくらいで」
「何でもいいですよ。私の可能な範囲であればお任せ下さい」
私がそういえば、五条さんは薄く笑って、私の頭に手を乗せた。最近、撫でられることが多い気がする。
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作者 - 紅葉さん» 弐の方にもコメントしてくださっていたんですね!気づくのが遅れてしまってすみません!読んでくださってありがとうございます! (2021年2月24日 22時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 五条先生の創作アルバム怖いですね……最後のセリフで「ヒェッ」ってなりました……。面白いです! 真希さんのツンツン具合がまた好き……続き読んできます (2021年2月22日 8時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - ゆうなさん» わっ、本当に申し訳ございません…。修正させていただきました!今後も当作品をよろしくお願いします! (2021年2月6日 23時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな - いつも楽しく読ませて頂いています!あの、22話くらいから、名前変換ができなくなっている気がします。華瑠→華琉になっているからだと思われます!此方の不具合でしたらすみません…これからも応援してます!! (2021年2月6日 11時) (レス) id: 3ecb08afbf (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年1月26日 23時