【呪術廻戦】禍福得喪な人生ですが (ページ5)

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「(って来たのが、この、東京の端っこの方にある田舎の学校…宗教系ってクチコミにはあったけど…)」

大学はやめてきた。バイトもやめてきた。切れていない縁は、元カレと友人と両親。

それと、私の右にいるこの呪霊。

「君、もう少し可愛い姿になれたり…」

『ぐあﾞっ』

「あぁぁいいです結構ですごめんなさいほんと…」

口をガバって開いてきたもんだから驚きだ。本当にペットなんだ…。

心の不安を打ち消すように、ドンと1歩踏み出そうとした時、不意に後ろから「おい」と声をかけられた。

「そこ、学校なんで、通報する……って、あの時の！」

「……あ…！」

黒髪の、細身の男の子。私が襲われた時にいた子。

「どうしてこんなところに」

「あー、えっと。五条さんと言う方に待ち合わせ場所をここだと指定されまして」

「……だとしても、その呪い…見えてるか知りませんが、警報なりますよ」

「ご、ごめんなさい！何だか以前から離れてくれなくて…その、五条さんに、ペットみたいな存在だって言われて…」

首を抑えてしかめっ面をする男の子。そりゃそうか。私も嫌だ、こんなもの連れ込まれたら。

「五条先生が関わってるなら…それに、以前襲ってきた呪霊なら登録してあるか…それじゃあ俺が案内します。五条先生、少し遅れてくるから」

「あ、ありがとうございます！えーっと…」

「伏黒恵」

「伏黒さん。私は鈴鹿Aと申します。よろしくお願いします」

「……はい」