36 ページ36
・
それから3日。
教えてもらった日から3日経った。
「で、出来た…に入りますか…!」
「お疲れサマンサ!完成したね!」
夜の廃校に、パチ、パチ、パチと拍手を響かせながら、五条さんが言った。
そう、ようやく術式が完成したのである。
「(朝から夜までずっと…神経削られた……)」
この3日間、なんの練習したかと言うと。
1日目、実践。
2日目、実践。
3日目、実践。
つまり、呪霊討伐兼ねての練習だった訳だ。五条さん、私を散々連れ回して「はい倒して、呪霊禁止ね」というものだから、パワハラを疑った。
「今ちょっと失礼なこと考えてない?」
「なっ、何にもございません!」
「そ?ならいいけど」
絶対確信犯だ。あの笑い方はそうだ。段々この人の事を掴めてきた気もする。
「常時発動するのはやめた方がいいよ。僕じゃないと死ぬし」
「って事は、五条さんは常時発動なんですか?」
「勿論」
Vサインで答えてくれたから、「解くことも出来るんですか?」と聞けば、触ってみな、と一言。
「…あ、本当だ…五条さんに触れます」
「でしょ?このまま恋人繋ぎしてもいいんだよ?」
「あはは、丁重にお断りさせていただきます…」
この人は最近、冗談でこんな事を言い始めるから困った。男性不信になりそうである。
「随分ドライで五条さん泣いちゃう!」
「からかわないで下さいよ。私、最低最悪男と別れたばかりなんですから」
「貶すねぇ」
234人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2021年1月23日 2時