【呪術廻戦】禍福得喪な人生ですが (ページ30)

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夜の東京を歩く。

「そういえば鈴鹿さん。例の呪霊を見ませんけど、どうしたんですか？」

伏黒さんがそう尋ねてきて、「あぁ」と言えば、野薔薇ちゃんと虎杖さんがそれに反応。

「は？呪霊？Aさん何持ってんのよ。確かに呪霊臭いなって思ったけど」

「えっ！？ご、ごめんね！私臭かった！？」

「えー？臭いするー？俺全然分かんねーけど」

どうやら私は臭うらしい。ちょっとショック。

「恵、そう言うのはオブラートに包むんだよ？」

「俺は臭うなんて言ってないです」

初めて言われた臭いの言葉に落ち込みながらも、私はポケットの中にいる呪霊を、人差し指で引っ張り出す。

「こ、この子の大きさを変えてポケットに入れてるんです。呪術師の方に姿を見せるの、良くないかなって思って」

「うげっ！？キモっ！？」

「えげつない顔してんなーお前」

容赦ない野薔薇ちゃんと虎杖さんの言葉。私もそれは思っていたけども、改めて人に言われると辛い。

「いいんじゃないかな。人目に晒さなければ、色んなものに狙われにくくなるし」

「そうですか？良かった…1番強い子が今のところこの子しかいなくって」

「それで強いの範囲なの？4級にも満たないじゃない」

「鈴鹿さんは呪霊を強化出来るんだよ」

伏黒さんの補足に、野薔薇ちゃんは「強化ぁ！？」と大きな声で驚く。周りの人達がビックリしては通り過ぎていく。