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あっという間に夕方。


「(疲れた!!もう何もしたくない!!なんでこんなに半日でまわるの!?)」


「俺さ、お前に話したいことあるんだ」


「な、なぁに」


駅前を歩きながら、彼の話を聞く。どうしよう、さっきから悪い所しか見当たらない。付き合い始めた頃は凄く好きだったのに。


「……お前が大学やめてさ、ほかの女と付き合ったりしたんだけど」


「えっ、うん」


「やっぱお前しかいねーわ」


「…うん」


「だから、今日このまま帰したくねぇ」


「(……そう来たかー!!?)」


仏の笑顔だけど、心のうちは大噴火。散々振り回した挙句、これは恐らくホテルコース…。よく考えたら、以前したデートでもこんな流れだった気がする。

嫌だ、なんで疲れてるのに。これ私だけだろうか。ラ○ホテルになんて行きたくない。


「な、いいだろ?お前もさ、大学やめたのって俺に言われたからだろ?」


「……え?」


「え?って…鈍臭って言われたのが辛くてやめたんだろ?」


……そんなこともあったな、と遠い目。


「俺さ、あの頃お前の大切さに気づいてなかったんだよ。でも離れて気づいた。俺にはお前が必要だって」


「そ、そっかぁ」


「だから、行こ?」


「あ、うーん。わ、たしは…」

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作成日時:2021年1月23日 2時

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