27 ページ27
・
あっという間に夕方。
「(疲れた!!もう何もしたくない!!なんでこんなに半日でまわるの!?)」
「俺さ、お前に話したいことあるんだ」
「な、なぁに」
駅前を歩きながら、彼の話を聞く。どうしよう、さっきから悪い所しか見当たらない。付き合い始めた頃は凄く好きだったのに。
「……お前が大学やめてさ、ほかの女と付き合ったりしたんだけど」
「えっ、うん」
「やっぱお前しかいねーわ」
「…うん」
「だから、今日このまま帰したくねぇ」
「(……そう来たかー!!?)」
仏の笑顔だけど、心のうちは大噴火。散々振り回した挙句、これは恐らくホテルコース…。よく考えたら、以前したデートでもこんな流れだった気がする。
嫌だ、なんで疲れてるのに。これ私だけだろうか。ラ○ホテルになんて行きたくない。
「な、いいだろ?お前もさ、大学やめたのって俺に言われたからだろ?」
「……え?」
「え?って…鈍臭って言われたのが辛くてやめたんだろ?」
……そんなこともあったな、と遠い目。
「俺さ、あの頃お前の大切さに気づいてなかったんだよ。でも離れて気づいた。俺にはお前が必要だって」
「そ、そっかぁ」
「だから、行こ?」
「あ、うーん。わ、たしは…」
234人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2021年1月23日 2時