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「で、では…書き直す報告書は以上の通りで。ですが、本当に有り得るのでしょうか……」
「僕の目に狂いがあるって?」
「いえ!しかし…呪霊の階級を上げるなど……」
五条は床に倒れている鈴鹿を見下ろし、ニヤリと笑う。
「この呪霊は今こそ4級だけど、元は2級。それが1級にまで引き上げられた。直接見てはないけど、建物の外から感じた気配からその結論が言える」
「そうですか…だとしたら、上層部に伝えるのは……」
「へぇ、てっきりそのまま伝えると思ったけど、やるねぇ伊地知」
携帯電話から動揺する声を聞き、五条はからかうように話す。
「ま、何とかなるでしょ。殺しはしないはずだ。となれば恐れるべきは実験体コースだけど…殺されないなら勝ちだ」
「な、なぜですか?」
「だって僕がいるから。それじゃ、後始末をして僕の仕事の番だ」
「えっ、は、はぁ…」
伊地知が話した内容をまとめようと「では…」と切り出そうとしたのに、ピッと終了ボタンを押して、携帯電話をポケットにしまう五条。
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調査記録書【再提出用】
鈴鹿Aについて
・2018年6月□日視認、当時呪術師の自覚無し。2級呪霊の所有開始。同時に4日間○□病院に入院
・入院4日目にして、特級呪術師五条悟の管理下に置く事を容認
・東京都立呪術高等専門学校にて管理。同時に、東京都立呪術高等専門学校に就職
・安全確認の上、5日間の様子見
・5日目にして、2級呪術師伏黒恵、特級呪術師五条悟が最終安全確認。その際、呪霊を生み出す事に成功
・同じく5日目、3級呪霊抜祓に派遣。所有している呪霊を1級まで強化可能であることが判明
以上から、要注意人物及び3級呪術師として認定する。
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作成日時:2021年1月23日 2時