【呪術廻戦】禍福得喪な人生ですが (ページ14)

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「ここに、君にも倒せる呪霊がいる。それを祓いに行って欲しいんだよね〜」

「は、はい」

和風の建物。とは言っても、葉が垂れ下がり、寂しげな雰囲気に覆われている、お化け屋敷のような場所。

緊張と恐怖に襲われる。

「まっ、だいじょーぶだいじょーぶ！パパっと祓っておいで」

「あはは…行ってきます」

顔は引きつってなかっただろうか。上手く笑えていただろうか。声は震えていなかっただろうか。

「(ダメだ、考える事を放棄しよう。私には無理)」

「おいで」と声をかけた。すると、いつもの呪霊に加え、3びき追加で姿を現す。

「もっとおいで。沢山」

煙を掴んでいく。

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「どこだろう…この御屋敷、広いから全然分からない」

埃を被りながら長い廊下を歩く。草木は床を突き刺し、太陽の光は殆ど入らない。

これでは呪霊を見つけることも困難だと思い、後ろをふりかえって自分の呪霊達に声をかけた。

「ひとまず、調査隊を作ろう。生まれた順に並んで」

あっという間に列を作っていく呪霊。実は、ここに来る移動の際、呪霊達の操り方を分析しておいたのだ。

呪霊達の能力は、主に5つの項目に分かれている。

1つ目は戦闘能力。純粋な力の話。

2つ目は防御力。簡単に祓われないようにする為。

3つ目は知能。これが割と大事、自分の頭で行動出来るようになるから。

4つ目は団結力。集団行動を得意にしてまとめて動けるようにする。

5つ目は遊び心。これは正直、自分の趣味。

とまぁ、これを五角形のグラフにして、場面ごとに能力の振り方を変えるつもりだ。

今は知能と団結力を上げよう。この際、屋敷内にいる呪霊に祓われても構わない。大事なのは敵の場所だから。

「君は、一応ここにいて。私じゃ太刀打ち出来ないし…」

例の呪霊にはそう言い、自分が生み出した呪霊には探しに行ってもらった。

暫くは待つだけだ。