『高専を休学していたあの先輩』 【呪術廻戦】

■"EP.45 ページ46

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五条side








「…それで…何で僕が呼ばれた訳？
折角、期間限定のケーキ食べてたのに！！」



「私に言わないで下さいよ…」








現在の時刻は、丁度夜中の10時を回った所だ




猛烈に甘い物が食べたくなった僕は、急遽空いていたカフェに入り、ケーキを堪能していた





そんな僕に、一本の不幸な電話がかかってきた




差出人は伊地知

出来る事なら着信拒否したかったけど、まぁ、仕方ない



きっと任務だろうと思いつつ電話にでると、案の定だった






聞いたこところによると、本当に緊急事態のようだ


まぁ、それなら、僕が呼ばれた理由も分かるよね








「現場の詳細です」








そう言って、赤信号に切り替わったタイミングを見計らって、僕の方にiPadを渡してくる伊地知


窓から外を見ていた僕は、視線をiPadの方へと移した









「ぇ、なに、呪霊現れてから一時間経ってないの？」



「だから緊急事態なんですよ」









そう、僕の手元にあるiPadには、全然情報が載っていない


基本、呪霊が現れてから一時間程で、ほとんどの情報が僕たち呪術師に伝わる仕組みになってる






だが、見た感じ、現場の簡単な詳細と憶測程度の呪霊の階級ぐらいしか載ってない

つまり、呪霊が発見されてからまだ一時間経ってないってことになる





なるほど

緊急事態ってそういう緊急事態ね








「で、一度近くにいた僕が呼ばれたと…」



「えぇ…まぁ…」








僕の顔色を伺うように、バックミラーからチラチラとこちらを見てくる伊地知




んな事で怒らないよ


後で、ケーキ奢りな





とりあえず、今わかってる状況だけでも頭に入れようと思い、iPadの方に視線を戻す






廃校になった学校に肝試しに訪れた高校生男女の集団が、呪霊に襲われたという。




ほとんどの生徒が外で待機をしていた所、突然、校舎が爆発した

数名の窓が呪霊を発見し、何人かは自力で校舎に出てきた



だが、中には4名の生徒が取り残されており、いずれも生死は不明だという








「はぁ…」








運転席にいる伊地知が本日、8回目であろうため息をついた





知ってた？

ため息をつく度に、幸せが逃げてるって





この計算だと、伊地知の幸せは、きっともうほとんど無いと思う


そんな事を考えながら窓の外を眺めていると、問題の学校が見えてきた





あぁ、これはいますな



それも、雑魚まで強いやつだ








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