それぞれの思い ページ7
オズオズと聞いてきたAに､傑はどこか少し嬉しくなった
最初の小生意気さはとうに消え去っている
傑は屈んでAと目を合わせる
「勿論 Aちゃんが望むならね」
その言葉にパッと表情が明るくなった
悟はな何か言いたげだったが､ただ黙ってAを見つめていた
「おい傑」
夜道を歩きながら､悟は横に並んでいる傑に声を掛けた
「なんだい悟」
何かを察してはいたが､はぐらかすように悟に一瞥もくれず返事をした
その行為にどこかイラッとした表情を浮かべる
「あと2日しかねえんだ お前目的を忘れてねぇか？」
「当たり前じゃないか 勿論あの呪霊は祓うよ Aちゃんの為にも…」
…小さく､華奢な顔つき
その顔は何処か影を帯びていた
明らかに不調なのは言うまでもない
あの状態で放置していれば…いつ悪化してもおかしくないんだ
「…お前はいつもそうだ 高説垂れ流して本質を見失う」
「別に見失っちゃいないさ …悟も､あと少しで後輩も入ってくると言うのに…いつまでも猪突猛進に物事を進めたがる」
…多少険悪な雰囲気になってきた
先に折れたのは悟
押し黙り､気まずい空気が流れる
…悟だって､口は悪いがAの幸せを望んでいるのは確かだけなのだから
「…Aちゃん､良い子だよね」
「はぁ？どこが」
悟が咄嗟に否定する
その言葉にクスリと笑いが漏れた
「明日何か持って行ってあげようかな 絵本とか､お菓子とか…ここらにコンビニってあったかな」
「山と田んぼしかねーよ」
…確かに､と傑は呟いた
一番近いスーパー兼ホームセンターもここから車で30分くらいかかるらしい
そんな土地じゃ過疎になるのは当然と言っちゃ当然だ
若い人も寄り付かないから､唯一の子供であるAも近所の人からはチヤホヤされている､と老人が自慢していた
あの人も本当に孫が好きなんだなぁ…
「俺子供って嫌いだわ 何考えてるか分かんねーし､何より生意気」
ポケットに入れてあったであろうポップキャンディの封を開けて口元へ運びながらそう言う悟
「自己紹介かな？」
「あ？」
2人揃えば最強と呼ばれる悟と傑
時折鬱陶しいと思ってはいたが…
お互い､相手の力を認め合って信頼していた
だからこそ2人とも互いの意見を尊重して､時には諫め…そうやって成長していた
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セイ - いやーそう思えて頂いて良かったです もう少しで過去編が終わって一時休載になりますね…またアニメ2期が始まると同時に再開する予定ですので､ぜひぜひロビンさんには楽しみにして下されば幸いです (2021年5月17日 23時) (
レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - なんかもう色々しんどい、、！！最後泣いてたのってごじょせん達との思い出が消えたって考察でいいですかね？！しかもミィちゃん、、！！(TT)つらすぎふ、、、 (2021年5月17日 21時) (レス) id: 5a02811cab (このIDを非表示/違反報告)
セイ - いつもありがとうございます！伏線…どうでしょうかねぇ？ (2021年4月26日 0時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - 更新おめでしゅ！！今日最初から読み直しました笑最初の方に祖父の件がチラッと出てビックリしました！最初からこの話の伏線を、、、？ (2021年4月25日 1時) (レス) id: 5a02811cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セイ | 作成日時：2021年4月24日 2時
