死者蘇生 ページ27
「まぁ 何でもいいか」
そう呟き､五条先生は掌に呪力を込め､呪霊にとどめを刺そうとする
『待ってッ！』
私は咄嗟に叫ぶ
ピタリと五条先生の手が寸前で止まった
確証はない
…ただ､怖かった
気がつくと 廊下には虎杖以外の学生が全員揃っていた
混沌とした その状況に誰もが困惑した表情をしているが､ただ1人真希さんだけ眉間に皺を寄せながらも部屋にズカズカと入ってくる
「…行くぞ」
真希さんが私の腕を掴んで部屋から連れ出そうとした
その力は異常に強く､振りほどくことさえできない
「なんで？」
五条先生が試すように私へ問いかける
喉まで出かかった言葉を必死に奥へ飲み込んでいく
『…お願いします …その子だけは…その子だけは､殺さないでください…！』
私自身も､この言葉の意味が理解出来なかった
違う
この呪霊は由梨ではない
分かってる…でも､縋るしかないんだ
「…そう なら､少しでも呪霊がAを襲うような素振りを見せたら…即刻祓うよ」
冷たい声
呪霊に向けられるものと同じ…いや､そもそも この先生が本来の姿なのかもしれない
『…はい』
ゆっくりと先生は呪霊から手を離す
震えは止まらない
掌は汗で滲んでいる
でも…どこか私の中には高揚感があった
「アぁ"ぁァ"ぁ"…」
呪霊は真っ直ぐに此方を見据えて､這いずりながらも私の傍へと寄ってくる
「ハな"ナ"ナ"れ"ロ…ッ」
獣の唸り声のように､低く威嚇するような声…それは真希さんに向けて放たれていた
『…真希さん』
「…あぁ」
呪霊を刺激しないようにゆっくりと後ずさる真希さん
部屋には緊張感が流れる
その空気が どうにも気分が悪かった
「A…いいイイ"イ"っしょ"…ズうゥゥ"ぅ"ーーと…」
そう言うと､呪霊はベチャリとした腕を私の足に巻き付けた
ゾワッと その部分に鳥肌が立つ
だけど それと同時に喜びで目頭が熱くなった
『由梨…』
「へぇー！」
パチパチと手を叩きながら五条先生が此方に歩いてくる
警戒したように､由梨は更に私の足へ絡みつく
「まさか 呪われた学生が3人目になるとはねぇ！どう？今の気分は」
面白がっているように笑う
3人目…確か2年の乙骨という人が憑かれていた気がする
それに加えて､虎杖君と私か…
『…こんな形でも由梨が"生き返って"くれて嬉しいってのが本音ですね』
「生き返って…ねぇ」
どこか含みのある言い方で五条先生は復唱した
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セイ - え、あ、ほんとだ？！ありがとうございます！最初は見切り発車で始めたシリーズも､ここまで来ると色んな方々の目に入ると思うと緊張しますね… (2021年4月11日 23時) (
レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - お気に入り登録100人達成おめです！嬉しいような悲しいような、、、 (2021年4月11日 18時) (レス) id: 5a02811cab (このIDを非表示/違反報告)
セイ - あー…そうですね 多分本編は交流会まで､んで番外編で五条先生の過去編出して休暇って感じですかね また2期が始まったら続編出します (2021年3月22日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - もうすぐアニメは1期が終わりそうですがこのお話はいつまで続きますか？今の展開すごく面白いです！主様のお話は他の人のとはまた違った面白さがあってめちゃくちゃ好きです！！ (2021年3月22日 22時) (レス) id: 955356ab25 (このIDを非表示/違反報告)
セイ - なんだかロビンさんの出現率が異常に高くて怖いです…いつもありがとうございます (2021年3月8日 0時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セイ | 作成日時：2021年3月5日 22時
