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任務完了 ページ21

先輩の足を枝で固定し、口元の血をハンカチで拭う

「高菜…」

『いいですよ 先輩にはお世話になってますし…』

先輩の呼吸は段々と安定してきた

…良かった 何とかなりそうだ

一通りの作業を終え、スマホを取り出す

『…あ、ダメだ圏外になってる』

コレでは五条先生に連絡出来ない

…だからと言って先輩を放置して山を降りれば…

私は寺の屋根を見上げた

小さな呪霊達が興味深々で此方を見ている

…流石にこの状態の先輩を放置できないな

『…先輩、ちょーっと失礼しますね』

そう言って私は先輩の腕を肩に回し、立ち上がらせた

そのまま先輩の足に負担が掛からないよう細心の注意を払って背負う

「…すじこ」

『大丈夫ですよ コレでも一応足腰は鍛えてたんで』

勿論無理はしていない

思った以上に先輩の身体は軽く、造作なく背負うことが出来た

…でも少しあの石段は気をつけないと

『痛くないですか?』

「…しゃけ」

私は参道を通って境内を出る

チラホラと私の後を呪い達がついてきていることが分かった

襲うつもりはないらしく、唯興味本位だけのようだ

『…あんたら このままついてきたら下にいる五条先生に祓われるよ その前にサッサと帰りな』

「グぁ?」

…呪霊に言っても意味ないか


どれくらい歩き続けただろう

歩いているうちに、背中に背負っている先輩の寝息が聞こえてきた

信頼されているような感覚になって少し嬉しかったのは黙っておこう

時たま肩の上に呪霊が乗ってきてイタズラをしてくること以外は、特に問題もなく山を降りることが出来た


「あ!来ましたよ!」

「おぉー良かった良かった これで一段落だね!」

…なんか腹立つな

「連絡してくれたら僕が行ってあげたのに…」

『圏外でしたから 仕方なく…』

先輩を五条先生に預け、私は頭の上に乗っていた呪霊を無理矢理引き剥がす

「えらい懐かれてるねぇ〜」

先輩を車の後部座席に座らせながら、面白がって笑う

『犬猫と一緒にしないでくださいよ いつ先輩に手を出すかとヒヤヒヤしてたんですから』

そう言いながら呪いを鷲掴みしていると、五条先生がピンッと指で其奴を弾いた

一瞬で消滅した呪霊に同情しながらも、私も後部座席に座った

「…すごい 完璧に処置出来てますよ コレならこのまま家入さんに診てもらえます」

「見た感じ、見つけるのがもう少し遅ければ危なかっただろうね」

…そっか 良かった

任務が終了し、今までの疲れがドッと溢れ出した

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設定タグ:呪術廻戦 , 呪術 ,   
作品ジャンル:アニメ
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セイ - え、あ、ほんとだ?!ありがとうございます!最初は見切り発車で始めたシリーズも、ここまで来ると色んな方々の目に入ると思うと緊張しますね… (2021年4月11日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - お気に入り登録100人達成おめです!嬉しいような悲しいような、、、 (2021年4月11日 18時) (レス) id: 5a02811cab (このIDを非表示/違反報告)
セイ - あー…そうですね 多分本編は交流会まで、んで番外編で五条先生の過去編出して休暇って感じですかね また2期が始まったら続編出します (2021年3月22日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - もうすぐアニメは1期が終わりそうですがこのお話はいつまで続きますか?今の展開すごく面白いです!主様のお話は他の人のとはまた違った面白さがあってめちゃくちゃ好きです!! (2021年3月22日 22時) (レス) id: 955356ab25 (このIDを非表示/違反報告)
セイ - なんだかロビンさんの出現率が異常に高くて怖いです…いつもありがとうございます (2021年3月8日 0時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セイ | 作成日時:2021年3月5日 22時

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