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54話 : 誰のせい ページ4

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そして、現在に戻る。






「で?」

「……」

「何があった?」

「……」

「……」

「……」






椅子に座ったAを囲むように

前には五条が、その右には家入、左に夏油が座っている。






「……A、別に私たちは怒っている訳では無いんだ

ただ、何があったかは話して欲しい」


「……」


「私も話して欲しいな、

あんなに髪がボサボサになるなんて普通じゃないよ」


「……」






Aは夏油の言葉も家入の言葉も無視する。

正確には、どこまで話していいか分からないため、何も喋れないのだ。



苗字の事は口外するな、と言われたが、

今から話す内容が苗字判明に繋がらないとも限らない…

なんて考えてしまい、何も言葉を紡げない。






「……」

「……術式、」

「……?」

「術式、使えるのか?」

「……えと…、」






Aは必死に頭を回す。

部屋に戻ってきてから放ったアレは見られている可能性がある。

ここで下手に嘘をつくのは不味いか…、

と結論を出し、それに合わせた筋書きを作る。






「……窓の近くに変なのがいて、

それで、なんとなく…、使えた…と思う」






つたない言葉で告げる。

五条は、何も言わずに真っ直ぐAを見る。






「……変なのって、どういうものだい?」

「えと、剣を持ってた、黒い、もの……?」






と禪院の事を曖昧にしながら話す。






「A、恐らくそれは呪霊だ」

「……呪霊…」

「なぜ襲われたかはわからないかい?」





夏油の勘違いのおかげで、

襲撃してきたのが人間であるとは思っていないようだ。



しかし、襲撃理由が上層部から暗殺依頼をされたからです、

とは言えるはずもなく、首を振る。






「……俺のせいだろ」






と長らく口を閉ざしていた五条が、話す。






「…俺への嫌がらせかなんかだろ……」


「そう断定できる話でもないだろ?」


「じゃあ、なんで俺たち3人がいない時を狙ったかのように呪霊が襲ってくる?

俺への嫌がらせなら全て説明がつくだろ?」


「それは……」






と口を閉じる夏油。

静かになった部屋の中、次に口を開いたのは、






「……違っ…」






Aだった。










.

55話 : 違うわない?→←53話 : 片付け



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無神律(プロフ) - おかえりなさい!!これからもよろしくお願いします!! (2021年3月21日 19時) (レス) id: 32c12330e8 (このIDを非表示/違反報告)
あ ま ね 。(プロフ) - はじめまして!一気に読ませて頂きました、読みやすくて素敵な内容で次のお話が楽しみです。更新楽しみにしてます!! (2020年12月27日 7時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - すみません、愛屋及鳥(あいおくきゅうう)ではなく愛及屋烏(あいきゅうおくう)だと思います……、唐突なコメントすみません、お話おもしろいです!更新頑張ってください、応援してます! (2020年12月19日 21時) (レス) id: 9391a113d3 (このIDを非表示/違反報告)
ミサカ - 続編おめでとうございます!いつも楽しく読ませていただいております。原作の時間軸のお話もいつか書かれるのでしょうか、楽しみにしています!寒暖差の大きい季節ですが、お身体にお気を付けて無理せず更新頑張ってください、応援しています( ´ ▽ ` ) (2020年11月25日 16時) (レス) id: c8f5756beb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルーシェ | 作成日時:2020年11月22日 2時

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