愛屋及烏 ＃02【呪術廻戦】

52話 : 不味い状況…？ ページ2

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｢……｣

｢……｣






気まずい雰囲気が部屋を支配する。






｢……何があったか全部話せ｣






怒りを含んだ声色で話す五条。



こうなったのはつい数分前……










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｢あ、窓ガラスどーするか……｣

｢……甚爾がやったって…｣

｢素直に伝えられてたまるか｣






と頭を掻きながら、辺りを見渡す。

タイミングがいいことに近くに4級の呪霊が居た。






｢おっ、良いのいたな



A、俺が今からアレをここら辺まで持ってくる

そしたら、部屋の中から術式で祓え｣






と言う禪院の言葉にAは頷く。



空いたガラスの穴から部屋の中は入る。

後ろを振り返れば、禪院の姿はもうない。

その代わりに先程指さされた呪霊がちょうど穴のところに居た。

Aは息をするように、頭に思い描かれる言葉を放つ。






｢術式反転 《赫》｣






と指先に収縮される無限。

それを静かに放つ。



だが、術式も呪力も理解をしただけで、何一つしたことがない少女だ。

もちろん威力のコントロールなどできるはずもなく…、






｢……わっ…｣






予想外の威力で、放たれたそれは、

窓ガラスの穴を通るどころか、

窓ガラスの枠を残して大破した。






｢……え…｣

｢あーあ、お前やりすぎ｣






と横から禪院が面白そうに、笑う。

そして、下を見下ろして、






｢……あー、帰ってきたな…

今日は俺帰るから、言い訳頑張れよ



またな｣






と他のマンションの屋上へと飛んで行った。

そして、それから数秒も経たないうちに、ドタバタと足音が聞こえる。

そのまま勢いよく、扉が開かれ、






｢おい、今何が……！？｣






最初に部屋に飛び込んできたのは、五条。

そして、部屋と今のAの格好を見て、言葉が止まる。

Aはそんな五条の表情で、漸く今の自分の格好を見る。



数時間前に整えられた髪はデタラメに切られており、

新品の服は所々切り裂かれ、右腹には穴が。

そして、全体的に土まみれ。



家を出る時に見送った時の格好とは、全くと言っていいほど異なる。



五条は直ぐに冷静になり、Aに近づく。

Aは怒られると思い、目を閉じ身構える。



が、いつまで経っても痛みを感じない。

恐る恐る目を開くと、五条と目が合い、じっと見つめられる。







｢……怪我、してないか！？｣

｢……え、｣










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