愛屋及烏 【呪術廻戦】

17話 : 少女の瞳 ページ17

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｢は？まだあんのかよ｣





と怒りを隠していない五条。


家入はそんな五条を見つめて、





｢五条｣

｢何？｣

｢確認なんだけど…、

……六眼は五条家の人間しか持てない眼だよね？｣

｢はぁ？今それ関係な……｣





と言う五条は、途中で言葉を止める。


家入の目が巫山戯ている様子ではないから。





｢ああ、｣





と言う五条の言葉を聞いて、家入は だよね と呟く。


そして、





｢A、目隠し外させてね｣





とAに告げてから、丁寧に目隠しを外す。


布が全て外されて、Aはゆっくりと瞼を開く。


彼女の瞳は澄んだ蒼空の色。





｢……六眼…｣





と五条が言葉を漏らす。


五条も夏油も、2人とも動揺を隠せない表情をしている。





｢……という事は、Aは五条家の人間…？｣


｢でも、五条家が六眼を持つ子どもを痛めつけ監 禁し、

挙句高専から遠ざけようとする理由はなに？｣


｢それは……｣


｢六眼と無下限呪式の抱き合わせがウン100年ぶりだけだからって、

六眼を持つ人間が重宝されていない訳じゃないんでしょ？｣




と夏油と家入が意見を言い合う。


五条はAに近づき、自分と同じ瞳を見つめる。

そして深呼吸して、





｢……こいつの変なとこなら、もう一個あるぜ｣





と呟く。





｢……悟？彼女の何が変なんだい？？｣





と夏油が聞くと、五条は視線をAから夏油へ移す。





｢…俺は、こいつを見て思ったのは、

どこか消えそうな、儚そうな、空気みたいだと思った



……その理由が今わかった｣


｢どういうこと？｣


｢……こいつ、呪力がない｣





と五条が言い切る。





｢……じゃあ、呪力がないからこの仕打ちってこと？｣

｢…呪力が、なくても六眼があれば呪具だけでも戦える気がするけど……｣





とそこで漸く、Aが口を開く。





｢……呪力って、これ………？｣









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