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心をひらけない子だったら3 ページ17

家入先生
『触らないでください!』反射的に伸ばされた手をパシンと弾いた。「触らないでって言っても怪我してるんだろ?治療しなきゃいけないんだ、許してくれ」それでも人から触れられることが怖くて遠ざかりその場を逃げるように扉を開けようとした手は後ろから掴まれた手で立ち止まる。
「悪いけどそれは見逃せない」『離して……』「慣れれば怖くない。ここの学校には君のことをいじめる人なんていないんだ、だからゆっくり克服してけばいいさ、その訓練を私としていけばいい、ってことでまずはハグからだな」『うぁっ!』
あれ……私…人から触れられるの怖くて仕方なかったはずなのに…家入先生とハグして距離感バグりすぎてるのに…怖くない……
「どうだ?怖いか?」『怖くないです…』
むしろ温かくて安心してる私がいるような…
ドクドクと聞こえる心拍数、そして人肌、なんだかすごく落ち着く……
「ゆっくり慣れていこうな」その言葉に頷いてしまう。案外怯えなくてもよかったのかな…と気づけた。


特別ゲスト三輪ちゃん
きょ、きょ、京都校って…怖い(メンツが)
先輩ばかりだし…禪院先輩や西宮先輩には目もかけてもらえないし…男性陣は論外で…よし、逃げよう。逃げる準備をして荷物を持って外へ出る
「まっ、待ってくださーーい!」『えっ!三輪先輩!?どうして……?』「Aちゃんが夜遅くに外へ出てくの見つけちゃったから!どうしたんですか?とりあえず荷物下ろしましょう」あ……にーもつ〜とーられちゃったーよー♪♪三輪先輩に荷物を担がれる
「とりあえずここにいてもあれですしお散歩しましょう!」『散歩?』「行きましょう!」手を握られ散歩に出る。
「なにか嫌なことありました?まだ京都校には慣れませんか?」『はい……えっと…三輪先輩…は優しいですけど…禪院先輩や西宮先輩なんか……間があるような……男性陣は……会話になりませんし……私嫌われてるんかなって…』
「そんなことありません!真依や桃ちゃんだって気にかけてます!ただAちゃん人と距離取るタイプだからグイグイ行けなくて…陰ながら見てることしかできなかったけどAちゃんのその思いを聞いたからこれからは積極的に話しかけるね!!」み、三輪先輩…………
「それじゃあ戻ろっか」『えっ?』そのまま食堂に強制送還されると禪院先輩と西宮先輩が心配したんだよ急にいなくなるからと声をかけてくれた。

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作者名:愛咲 | 作成日時:2022年8月10日 18時

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