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秘めた恋 ページ10

七海side

彼女…卯月さんから逃げるようにしてその場を私は立ち去った。




彼女と話すのが別に嫌な訳ではない。




彼女といるとむしろ落ち着くのだから……





それに、私は多分卯月さんを好いている。





……が、この気持ちは抑え込まないと行けない。





私は大人であって、彼女はまだ未成年者なのだから。




五条「何難しそうな顔してんの?」




七海「っ!……五条さんには関係ない事です」




急に現れた五条さんに少しは驚いたが、いつもの感じで接する。





が、全てお見通しなのか……五条さんは何時にも増してしつこかった。




五条「悩んでんの〜‍?悩みとか無さそうな七海が」




七海「別に悩みがあったとしても貴方には話しません」





五条「仮にも僕、先輩だぞ?」




こういう時に限って先輩ずらですか……




五条「てか、Aのことだろ?」




七海「五条さん、おちょくるのもいい加減にして下さい」




五条「図星付かれて焦ってやんの」




…ッチ、この人蹴飛ばしたい。




仕方ない、もう隠しきれないな。





七海「えぇ、そうですよ。卯月さんの事ですよ」




五条「投げやりで言うなよ?で、Aがどうした?」




七海「ハァ……実は─────────」






五条「そんなんで悩んでんの‍?大人オブ大人のお前が‍?」




は‍?




この人、私が言ったことを理解していないのか?




七海「私の言った事分かってます?」





五条「うん、Aが超超ちょ〜大好きなんでしょ?」




そんなにも超を付けないで大丈夫です。




七海「ハァ……初めは卯月さんの事はそこまででした。
ですが、任務で組んだ時……彼女は自分の事よりも先に他人を心配した」




危険をかえりみずにしている卯月さんを次第に守らないと駄目だと思い始めた。




そしてそれはどんどん違う方向にへと変わった。




“側にいたい”





守りたい気持ちは、彼女といたいに変わった。





五条「七海は、Aが子供って言う理由で付き合うのを拒んでるの?
僕だったら付き合うね〜」




七海「五条さんはそうでしょうね」





五条「言わなかったら違う男に奪われるよ〜……例えば僕とか」




……イラッ




七海「その時は、力ずくでも私のモノにします」





とだけ言い残し、高専を後にした。




今は別に焦ってなどいない。




この気持ちはそっと心の中にしまっておこう。




今はまだ、彼女を守る事にしよう。

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作者名: | 作成日時:2021年1月31日 17時

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