しばきたい ページ30
七海side
1週間の出張がやっと終わった。
私は報告書を出すため高専に向かった。
伊地知くんに報告書を渡し終えたら、五条さんに会い彼女の遺体があるであろう解剖室へ。
そう思いながら歩いていると、
五条「やっほ〜七海。出張お疲れ〜」
何時ものヘラっとした感じで五条さんは私の前に現れた。
七海「今戻りました」
ちょうどいい、先に報告書を渡しに行こうと思ったがやめよう。
七海「五条さん、卯月さんの遺体に合わせて下さい」
五条「Aの遺体に？ソレは無理だ」
七海「どうしてですか？」
遺体にも会わせてくれないのか？
ちょっと待ってね〜っと言った後、五条さんは一瞬消えた。
既に遺体は無いのか？
そう考えてると、再び五条さんは現れた。
卯月さんを抱えながら。
五条「だってA、生きてるから！」
七海「……」
状況が理解出来ない、死 刑執行された彼女が何故生きている？
「五条先生、そろそろ下ろして欲しいです。
後、悠仁くん達とお菓子食べてる時に連れてかないで欲しいです」
五条「ごめん」
七海「どういう事か説明をして貰えますか？」
卯月さんを下ろした後、五条さんは簡潔に私に説明をした。
以前帳が高専に降りた時、卯月さんが上層部を助けたから死 刑は無くなったらしい。
五条「七海が出張行く時には決定してたんだけどね〜、あえて言わなかった！
サプライズどうだった？」
七海「まず五条さん、貴方をしばき倒したいです」
五条「えっ？ちょっと！無事なんだからさ！鉈取り出さないで！」
「自業自得です。先生」
七海「卯月さん、貴女も知ってたのですか？」
「私も殺 される寸前まで知りませんでした」
嘘をついてる感じはないな。
表情が呆れているからだ。
私は鉈を終いゆっくり彼女に近寄り力強く抱きしめた。
「七海さん！？」
七海「無事で良かったです。生きていて安心しました」
急に抱きしめられ困っている彼女を無視し、私は強く抱きしめた。
五条「僕いるんだけど、何七海？見せ付け？」
ﾊｧ…
私は彼女からゆっくり離れ、見せ付けてなどいません…っと言い返した。
七海「お土産です、虎杖くん達と食べて下さい」
「ありがとうございます！」
五条「僕のは！？」
卯月さんにお土産を渡し、五条さんの言葉を無視し、報告書を渡しに向かった
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作者名：渚 | 作成日時：2021年1月31日 17時
