卯月とお面の青年 ページ20
七海side
高専に戻った私達は、まず先に寮に走って向かう。
ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝ
五条「A！居るか！」
部屋のドアを叩きながら、五条さんは彼女の名前を言う。
返事が返ってこない為、五条さんは勢い良くドアを開ける。
部屋には卯月さんは居なかった、勿論…刀も置いてなかった。
虎杖「まさか、1人で？」
七海「帳の方へ向かった可能性があります」
五条「僕達も急いで向かおう」
卯月さんが心配だ、私達は再び走り出し帳が下ろされた場所へ向かう。
･
呪霊を倒しながら、私はお面の子を追い掛ける。
しかし、あの人は呪霊を出すだけで攻撃せずに逃げてる。
「待て！！」
私は先回りをしてお面の子の前に立つ。
目の前に立った瞬間、お面の子も逃げるのをやめその場に止まる。
「なんで高専に帳を？貴方は何者なの？」
私はお面の子に問い質した。
璃人「……何故だ」
「え？」
お面の子は男の人だと言う事が判明した。
璃人「何故アイツらを助けた！？アイツらは救う価値のない人間だ！
お前もそう思うだろ！」
お面の青年は声を荒立てながら私に言った。
確かに、私はもうすぐ上層部のお爺さん達に殺 される。
でも、
「罪の無い人を見殺 しになんて出来ないよ！」
攻撃態勢に入りながら、私は青年に言う。
璃人「俺は俺自身で君を傷付けたくない」
そう言いながら、彼は呪霊を放つ。
私は呪霊を祓いながら彼に近付く。
呪霊も尽きたのか、彼から呪霊は現れなくなった。
今がチャンスだと思ったが、彼は黒紫っぽい液体で武器を作り足場を壊した。
その液体が少しだけ私の目に入った。
「あぁぁあぁ！！」
目が焼けるように痛い、その痛みで私はしゃがみ込んだ。
そして私のいる足場も崩れ私はそのまま落下する。
璃人「っ！？A！！」
･
璃人side
足場を崩す際に、俺が出した術の毒が彼女の目に入った。
俺は彼女を傷付けてしまった。
落ちる際彼女の名前を叫んだが、声にも反応せず彼女は落ちる。
俺は彼女を受け止めようと向かう。
地面に落ちる寸前に俺は彼女を受け止める事が出来た。
「っ〜〜……」
左目を抑えながらAは悲痛な声をあげる。
璃人「君を傷付けるつもりは無かった」
俺は面を外し、抑える手を退かし左目に軽くキスを落とした。
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作者名：渚 | 作成日時：2021年1月31日 17時
