【呪術廻戦】くいーん・あい【五条悟】

19話 ページ20

五「姫乃宮、僕これから任務だから悠仁の事任せていい？」


『五条君の頼みとあらば！』


五「攻撃躱すだけでいいよ。」


『了解です！』


キリッと敬礼を決めて見せたAを五条は無表情で見つめる。


『そっ…そんなに見つめられると、緊張しちゃうなぁ。』


ポッと頬を染めてモジモジするA。


五「楽巌寺学長が言ってた目って何？僕知らないんだけど。」


五条の言葉にAの動きが止まった。


『別に大したことじゃないよ。』


五「大したことじゃないのに、あの人が気にする？」


『ほらー、嘉信学長って私の事お気に入りみたいだからー。』


五「真面目に話してるんだけど。」


『イケメンは怒ってもイケメン。』


五「姫乃宮。」


圧を出しながら近寄ってくる五条に、お手上げとばかりに両手を上げるA。


『この話は割とめんどくさくて、私の判断で話していい事じゃないの。』


五「家がらみ？」


『そう言う事。だからね話したくても話せない。』


五「ふーん。じゃあ姫乃宮の当主の了承を得れば僕も聞いていいって事？」


『まあそうだけど。まず無理だと思うよ。五条君が上に行けば引き継がれるだろうけどね。』


Aが言えば五条は考える仕草を見せた。


『というか、そんなに私に興味がおありですか？』


ニヤニヤと五条にすり寄るAを華麗に無視して、部屋を出ようとする五条。


五「じゃ、任務行ってくる。」


『行ってらっしゃいませー！』


何もなかったかのように五条を見送ると、虎杖の待つ訓練場へと向かう。


『やっほー。悠仁いる？』


虎「あー！姫ちゃん先生！」


相変わらず元気な笑顔を見せる虎杖にAもほっこりとした気持ちになる。


『んじゃ、私と稽古しよっか。』


軽くストレッチを始めれば途端に虎杖の顔が曇った。


『どうした？』


虎「いや、姫ちゃん先生やめといた方がいいかも…俺手加減できる自信ないよ。」


本当に心配そうな虎杖の様子にAは肩を震わせながら笑う。


虎「姫ちゃん先生？」


『いやごめん！心配しないでかかっておいで。大丈夫、悠仁の攻撃は当たらないから。』


虎「本当？」


『もちのろん！』


ストレッチも終わった所ですくっと立ち上がるA。


虎「そんじゃ遠慮なく。」


虎杖がスッとかまえると素早く重い打撃が繰り出される。


確実にAを捕らえたはずの虎杖の拳は空を切っていた。


虎「おお…まじか。」


『ね？言ったでしょ？』

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