[FAIRY TAIL] 妖精の尻尾の獣奏者 7

☆夜が明けて �� ☆ 貴方side ページ9

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"人を殺したい"







際限のない欲求



抗いようのない溢れ出る欲望







それは月光石が、限界を越えた者に与える、甘い誘惑だ




道理に適っていないとわかっていても、それを正す己の理性が月光石によって狂わされている






限界を越えるということは、蜘蛛の糸に捕らえられるのと同じこと




力と引き換えに、その意識も理性も自我さえも、月光石に囚われる








「あたしもジョゼと戦った時に、限界を越えそうになった


あの時は、マスターの声で止まることが出来たけど、

あのままだったら確実に兄さんと同じ道を辿ることになっていた」






だから、兄さんの気持ちはなんだかわかる気がする








兄さんも必死に足掻いているのかもしれない


抜け出そうとしているのかもしれない







月光石という蜘蛛の糸から









なら……あたしは…………








「兄さんを放っては置けない



あたしに兄さんが接触して来た時、また刃を交えることとなる



その時、あたしは兄さんを打ち負かす」







兄さんに刀を向けるのが怖かった




兄さんと戦うことが嫌だった







でも、彼と決着をつけるのはあたし







逃げてなどいられない。それでは彼は永遠に救済されない






「あたしは兄さんを助ける為に、戦うわ」









歪んだ彼の人格を倒す





それが、あたしが彼に出来る唯一のことだから






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妖精の尻尾(フェアリーテイル)の聖地




天狼島ーーー


メイビス・ヴァーミリオンが眠る地






血塗られた兄弟はその地で刃を交える






決戦の時は刻々と近づいていたーーー







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