[FAIRY TAIL] 妖精の尻尾の獣奏者 7

☆その世界が呼んでいる �� ☆ 貴方side ページ21

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頬を吹き抜ける風の心地よさ




暖かい太陽の日差し






そんなものに包まれて、あたしは目を覚ました







薄っすらと開いた瞼から見える、青い空




不意にグッと手を伸ばしてみる




高い高い青空に、もちろんあたしの手は届かなくて、掌は空をきった









「………どこ……ここ………？」







まず、それを説明して欲しい





あたしはギルドにいたはず



なのに、なんで今は青空の下、草原の上で寝転んでいるの？






急に起こった出来事に頭が付いていかない



可笑しなくらいに冷静なのは、きっとまだ状況が良く理解できていないからだろう







ヒュゥゥ………





風が吹く。頬を撫でて、銀髪を揺らす







上半身を起こしてみると、なんだか体が重く感じた






辺りを見回してみて、改めてわかった


寝転んでいる草原はとても広くて、あたしの周りには家も店もなく、一人も人がいないことを







そして何より…………






「なにあれ……？空に島が浮かんでるわ」






今まで見たことのない、空に浮く島。浮遊島とでも言おうか






こんな光景を見せられたら、夢かと思うところだが、


今のあたしには、とてもこの光景が夢だとは思えなかった






頬を撫でる風は、まさに現実のその感触だし、青空もなんだか夢のようには思えない





それに、あたしは気を失う前、確かに声を聞いたんだ。あたしを呼ぶ声を






"お願い！エドラスを救って！"







あの声の通りに考えるなら、ここがそのエドラスなのだろうか？








「だとしたら……ギルドは……？みんなは……？」







？「それはきちんと説明するよ」






「……え………？」





一瞬で体が固まった。そして、ドッと押し寄せる焦り






うそ………気配を感じなかった……？





こんな真後ろで声が聞こえるまで、気づかなかった………？





恐る恐る………振り返る………






これで相手が敵ならば、後ろを取られた時点であたしは詰んでいる



一秒先にすら、希望を感じない。まぁ、まだ首が飛んでないだけマシだが






振り返るあたしの目に写ったのは、揺れる銀髪





そう、あたしと同じような………ううん、全く同じ色をした銀髪








「……うそ…………だ………


アレン兄さん………」





エドアレン「……ルナ………待っていたよ……」





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