[FAIRY TAIL] 妖精の尻尾の獣奏者 7

☆父親 �� ☆ 貴方side ページ14

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「ええ、戦う……


ねぇ、ギルダーツ。あたし未来予知なんてできないの」





突然、そう言ったあたしに、どういう意味だ、と尋ねたギルダーツ





「だから、未来のことなんて、結末のことなんてわからない


先がわからないなんて、すごく怖いことだよ



頑張っても、頑張っても


その先にあるのは地獄かもしれない


望んだ結末にならないのかもしれない」







「でも……進まなきゃ、何も変わらない


悪い未来も、少しの割合で巡ってくるかもしれない望む未来も………やってこない」






「なら、あたしは進むわ


少しの割合に賭ける。そして、それを掴み取る」







ギルダーツと視線がしっかりと交わる


獲物を見定めるような、その鋭い視線から、あたしは目を逸らさない







ギル「………ったく………


つくづくいい女になったもんだァ」






ギルダーツの鋭い視線がフッと柔らかくなる






ギル「あと、少し俺が若ければなァ


俺のところに「行きません」……だよな」






ギル「お前にはグレイがいることだし………


それにーーー」








ボフッ………








気づけば、そこは温かい腕の中







ギル「俺にとっては娘みてぇなもんだしな」




「あたしにとってもお父さんみたいだよ。ギルダーツは」








そこにあるのは血の繋がりではない





家族(なかま)という、同じ紋章を身体に刻んだ繋がり







ギル「大きくなったとはいえ、こんなに華奢なんだ」






その腕は、幼い頃に感じたお父さんの温もりに似ていて


すごく懐かしく思えた







ギル「お前たちの戦いに手を出すつもりはねぇ………


だが………親ってのはなァ、子供が傷つくのは見たくねぇんだわ」




「……うん……」




ギル「だから、何かあったら頼れ。父親(おれ)にな」








彼は本当の父親じゃない







でも、それでもーーー





あたしを包む、その温もりは父親のそれで



あたしにかけられた、その言葉は父親のそれで






血の繋がりなんてなくても、確かにそこには繋がりが……絆があった






「うん………ありがと。お父さん(ギルダーツ)」







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