☆その過去を越えて �� ☆ ページ9
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ドリアーテ「殺す前に一つだけ教えといてやろう。この世には決して踏み込んじゃいけねぇ世界がある
冥府の向こう側だーーてめぇらは今その入口に立ってんだわ」
グレイを掴む手にさらに力が籠る
もうダメだーー遠くなる意識の中でそう思い、涙に濡れた瞼を閉じようとしたその時
ドリアーテの手が離された
グ「……！！」
突然の事に、勢い良く尻餅をついたグレイの耳に届いたのはドリアーテの悲鳴
ドリアーテ「こんの小娘がぁあ！！！」
そんな怒声に視線を上げてみれば、小さな少女がドリアーテの腕に白銀の刀を刺していた
「ッッ！！」
少女は苦しそうに顔を歪めながらも、ドリアーテの腕から刀を引き抜く
そして、今度は右目を目掛けて刀を振るった
ドリアーテ「うがぁぁあああ！！！」
右目を潰されたドリアーテが痛みに悶える
振り払われた少女は、グレイの横に勢い良く打ち付けられた
「何を……やっているの……ッ」
肩で息をしながら、少女は起き上がった。闘志を燃やす水色の瞳がグレイを捉える
グ「だって……デリオラ、が……」
「しっかりしろッッ！！グレイ！！」
グレイの小さな肩を左手で強く掴んで、彼女はそう吠えた
キッと吊り上げた大きな目は、戸惑いを浮かべる男の子を真っ直ぐに見つめている
「あなたが自分の意思で越えなきゃいけないのよ！！誰もあなたに代われない！！
あなたが越えるの！！」
彼に代われる者はいない。その恐怖を越えることが出来るのは、本人のみだ
どんなに苦しくても、どんなに辛くても
そこで立ち止まらないのなら、自分の足で歩き出すしかない
「……大丈夫、大丈夫よ」
震える身体をそっと抱き寄せた
代わることは出来なくとも、そばにいることは出来る
「あなたなら越えられる
あたしは信じてるわ」
グ「……ルナ」
柔らかい彼女の香り、頬を掠める銀色の髪
凍てついていた心が段々と溶けていく
あぁ、そうかーー何も怖い事なんてないじゃないか
そばに、こんなにも近くに愛しい者がいてくれるのだから
グ「もう大丈夫だ……ありがとう……」
彼女の身体を強く抱き締めて、グレイはそう言った
グ「 ( ルナの身体が熱い……早くどうにかしねぇと…… ) 」
涙を乱雑に拭って、ルナを抱き締めていた腕を緩める
グ「待ってろ、すぐに俺がこいつを倒すから」
その言葉にルナは一度頷いて、そっと微笑んだ
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はっち(プロフ) - うわぁぁぁ！ゆっと再会したと思ったら！最後の終わりー！！続編楽しみです！！ (2019年4月9日 15時) (
レス) id: 031bd78554 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - yu;na___さん» こんばんは、初めまして！コメントありがとうございます！！この小説を楽しんでいただけたようで、作者としましてもとても嬉しいですヽ(*^^*)ノこれからの展開もぜひお楽しみください(o^^o) (2019年2月25日 0時) (レス) id: dd63ad0ef7 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - ちょこまみれのましゅまろさん» こんばんは、初めまして！コメントありがとうございますヽ(*^^*)ノそう言っていただけて本当に嬉しいです！これから更に怒涛の展開が待っています！ぜひこれからもご愛読して頂けると嬉しいです(o^^o) (2019年2月25日 0時) (レス) id: dd63ad0ef7 (このIDを非表示/違反報告)
yu;na___(プロフ) - 1からゆっくり読ませていただきました、これが原作なんじゃないかって錯覚してしまうほど作者様の夢主の入れ込み方が上手で、感動しっぱなしでした…グレイとの結婚式楽しみにしています^^*頑張ってください！ (2019年2月17日 17時) (レス) id: 335756cb31 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこまみれのましゅまろ - コメント失礼します。1から順番に読んできました。月狼やアレンが死んだと言うかいなくなって、白龍が目の前から一度消えたときもそうですが、感動しっぱなしで涙が止まらなかったです。これからも頑張ってください！応援してます！！ (2019年2月13日 23時) (レス) id: 850345dca1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルル | 作成日時：2018年3月9日 20時
