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「えー、ですから此処は______...」
今日はまともに講演を受けた。
一番後ろの一番隅っこで、１人寂しくワイワイと煩い人達を見下しながら...
「...席、他行ってくれん?」
?「えー...俺も俺で事情が」
そうしようと思っていたのだが、彼が私の隣の席に座った。
他にも空いているところはあるのに。
「きんときさん...でしたか。なかむさんに止めろと伝えてください」
kt「言っとくよ。でもそんなに嫌がられると傷つく」
なかむになんやかんや言われた、と主張するきんとき。
なかむが何と言ったのかと何度も問うが、教えてはくれない。
まぁ、別に。
私は教授から譲り受けた問題集を開いてときはじめる。
講演の内容は録音してあるから大丈夫。
サラサラと解いていく私を横目に、きんときは教授の話を真剣に聞いている。
一頁目を難なく終わらせた時に、ポーンと何処からか消しゴムが飛んできた。
kt「?」
「......」
その消しゴムのケースを外すと、「キモいですね」と薄く鉛筆で書かれていた。
嗚呼、私はともかくこれでは消しゴム君が可哀想だ。
「はい、そこ。ちゃんと聞いてくださいよ！そして、此処は______...」
クスクスと笑う女子を教授が指差して注意した。
もしかして彼女らの私物?
彼女らは私の二つ前の席に座っていて、私と彼女達の間には誰もいなかった。
「ﾁｯ...ガキかよ」
kt「え、何?怖...」
私は筆箱からハサミを取り出すと、その消しゴムを何度も切ってバラバラにした。
「何してるの」ときんときには驚かれたが、私はただ口角を上げて微笑んだ。
「まぁ、そーですね...」
消しゴム君をリセットする。
生命が宿っているわけでは無いけど。
「リセット」
kt「リセットさん?あの某森の...」
「いや、セーブデータをリセットとかそういう...」
kt「あっ」
講演が終ったので、バラバラになった消しゴムと消しカスを一緒にゴミ箱に捨てた。
A「ねぇ、あたしの消しゴム何処にやった?返してくれん?」
流行に乗った髪型に服装。
李よりも派手に着こなす彼女を見て、私は嫌な気分になる。
「ごめんなさい。返せない」
A「は?返してよ?あたし次の講演受けられないんだけど?」
「捨てた」
私がはっきりと言えば彼女はキレてしまった様で、私の胸ぐらを掴む。
A「捨てたなら弁償しろ！！買ってこいよこの無能がァ！！」
B「そうよ！！」
C「買ってこいよ。百均物だと受けつけんよ〜?」
嗚呼、この感じ。
シッテル。
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葡萄。 - わんぱんさん» 最初から見て頂きありがとうございます!!楽しんでいただけたようで何よりです!(^∀^) (2020年8月17日 12時) (
レス) id: 0d09c9d04a (このIDを非表示/違反報告)
わんぱん - 最初から見てきました！面白かったです！素敵な作品をありがとうございました！(^o^) (2020年8月16日 22時) (レス) id: b542029aeb (このIDを非表示/違反報告)
わんぱん - シリーズ物の途中から読んでることにたった今気づきましたww最初から見てきます！(｀・ω・´) (2020年8月16日 20時) (レス) id: b542029aeb (このIDを非表示/違反報告)
葡萄。 - レモンさん» ありがとうございます!恥ずかしい...。 (2020年5月8日 23時) (レス) id: 0d09c9d04a (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 何回も見たくなります。泣ける (2020年5月7日 16時) (レス) id: a277319c5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葡萄。 | 作成日時：2020年1月23日 23時
