22 閉幕 ページ28
空も気づけば日が沈み始めていて、あんなに大勢もの観客も次第に姿を消していった。
「皆さん、お疲れ様です。今年度も白熱した体育祭となりましたね」
流した汗の数だけ、最後の得点という数字に変わっていく。
精一杯の応援がどれだけ団員の励みになっているか、皆は考えたことがあるだろうか。
「それではお待ちかね、結果発表です」
準備委員から渡された小さなメモ用紙を開く。
静かに目を閉じて一度深呼吸をしてから私は声を出した。
「第一位、得点271点...」
緊張が走る空間に仲間を讃える笑みを浮かべる。
「青団」
喜びの声を上げ、最後の体育祭に涙する三年生。
雄叫びを上げる男子の中で、コネシマの声が一番目立っている。
「第二位、得点257点...緑団」
喜びを押さえきれずに抱き合う女子、感動したのか涙を流す親
メモを右手でぐしゃぐしゃにして、悔しい気持ちを隠すようにフッと笑う。
「第三位は赤団、得点は253点と僅差でした。互いの健闘を讃えて大きな拍手を」
...
rb「三年生は教室に集まっていてください。クラスごとに打ち上げがあります〜」
ロボロの放送を聞き流して、両手で段ボール箱を持つ。
窓の外を見れば、空はもう燃え尽きて月が出始めている。
「ふぅ...」
歩き出すと段ボールの中で瓶と瓶がぶつかって、カチンカチンと音を立てる。
ri「あ、ちょうどよかった〜これ運んどいて」
a子「あたしのも〜」
目の前からやって来た彼女らに、どんどんと荷物を増やされていく。
ニタニタと笑う彼女たちが気持ち悪いと感じたのが一体何回目か。
「うん！任せて！！」
そう言うと李はつまらなそうな顔をした。
「じゃあ、急いでるから」
殺気を立てて相手を彼女らを睨めば、ビクッと肩を震わせる。
こんなもの、前世の酷い時に比べたらかわいいものだ。
最近はそう考えることで、気持ちを一定に保つことができている。
「グルッペン〜扉開けて〜」
gr「はいはい」
3-Aの教室に運んできた段ボールを置く。
二つ多くね、とクラスメイトに言われて彼女たちとは違うクラスだったと思い出す。
「一番下のが私たちのクラス。私は...他のクラスのとこにも届けて来るから」
また寂しい廊下を一人で歩き始める。
____なんか、日比野さんってちょっと嫌だよね。
____わかる！何でかはわからないけど...私たちとは違う世界の人みたいで。
____生徒会だからだろ?調子のってんだろ彼奴。
____最近は滅多に話しかけて来ないよね。生徒会の人とばっかりで。
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葡萄。 - きらさん» 当てられちゃいました... (2020年3月15日 0時) (
レス) id: 0d09c9d04a (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - もしかしてぴくとさん覚えてる？ (2020年3月15日 0時) (レス) id: 18dddafee1 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄。 - しおっちさん» ほ...本当だ！！凄い...なんか物騒なものばかりだ！！ (2020年3月3日 23時) (レス) id: 0d09c9d04a (このIDを非表示/違反報告)
しおっち - 凄くないですか！！ (2020年3月3日 20時) (レス) id: 521a219ebb (このIDを非表示/違反報告)
しおっち - １８７８２(嫌な奴)＋１８７８２(嫌な奴)＝３７５６４(皆殺し)になりますよ！ (2020年3月3日 20時) (レス) id: 521a219ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葡萄。 | 作成日時：2020年1月23日 21時
