３０話 ページ34
「大佐！こいつは…」
「この男は一連の国家錬金術師殺しの容疑者……タッカー邸の殺人事件も貴様の犯行だな？」
するとスカーは、静かに言葉を紡ぎ始めた。その静けさは、心なしか怒りを含んでいるようにも見える。
────錬金術とは元来あるべき姿の物を異形の物へと変成する者…それはすなわち、万物の創造主たる神への冒涜……
「われは神の代行者として裁きを下す者なり！」
するとマスタングは、何故国家錬金術師ばかりを狙うのかと、疑問をスカーに問いかけた。
しかし、スカーはその質問には答えなかった。
「…どうあっても邪魔をするというのならば、貴様も排除するのみだ。」
少しの間無言のまま見つめあっていたが、マスタングが先に動き始めた。その顔は不敵な笑みに変わっている。
「…おもしろい！」
「っ、マスタング大佐！」
「お前達は手を出すなよ。」
と、手に持っていた銃を、そばにいたホークアイに投げて渡した。そして錬成陣が書いてある手袋を構えて歩きだす。
「マスタング…国家錬金術師の？」
「いかにも！焔の錬金術師、ロイ・マスタング
だ！」
「(…国家錬金術師を狙ってるって言ってるのに、何で堂々と名乗っちゃうかなぁ…。)」
スカーは、静かに右手に力を入れた。そしてマスタングに近づいていく。
「神の道に背きし者が裁きを受けに自ら出向いてくるとは……今日はなんと佳き日よ！！」
「私を焔の錬金術師と知ってなお戦いを挑むか！！愚か者め！！」
二人が同時に手を振りあげた時だった。ホークアイがマスタングに駆け寄り、足に衝撃を与えて上体を無理やり後ろに反らさせた。スカーの右腕が、マスタングの顔のすぐ上を通り抜ける。
「おうっ！？」
ホークアイは直ぐさま銃を構えスカーに撃ち放つ。そして、マスタングに雨の日は無能なのだからと言えば、一瞬で大人しくなった。
「国家錬金術師！そして我が使命を邪魔する者！この場の全員滅ぼす！！」
「────やってみるがよい！！」
スカーの後ろに大きな影が差した。
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キラ(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2018年11月3日 17時) (
レス) id: 4b08e8e764 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - エド落ちｷﾀあああ！ (2018年9月30日 12時) (レス) id: 4351e9dc27 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - すごいなあ、彼女ちゃんは身体はってでも、二人を守ろうしたのね、それにエドは彼女ちゃん好きなんだ次回はどうなるのかな楽しみです (2018年7月3日 8時) (レス) id: 593bd57e41 (このIDを非表示/違反報告)
まーぶる(プロフ) - 晋陽さん» ひぇぇぇコメントありがとうございます！！頑張ります！これからも宜しくお願いします！ちなみに私もグリリン好きです← (2018年1月29日 22時) (レス) id: 88c9b03fcd (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - とっても面白いです！更新頑張って下さい！ちなみに、グリリンが好きです！← (2018年1月29日 19時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まーぶる | 作成日時：2017年12月27日 13時
