２６話 ページ30
「“傷の男”？」
マスタングは、ヒューズとアームストロングから今回の犯行者と思われる人物について聞いていた。
「あぁ、素性が分からんから俺達はそう呼んでる。」
「素性どころか、武器も目的も不明にして神出鬼没。ただ額に大きな傷があるらしいという事くらいしか情報が無いのです。」
国家錬金術師ばかりを狙い、今年に入ってからも死者が絶えないということだった。
「ここだけの話、つい5日前にグランのじじいもやられてるんだ。」
「鉄血の錬金術師のグラン准将がか！？軍隊格闘の達人だぞ！？」
ヒューズの顔は真剣そのもので、嘘をついているようには見えなかった。そしてそのまま、マスタングの方へと顔を向ける。
「悪い事は言わん、護衛を増やしてしばらく大人しくしててくれ。これは、親友としての頼みでもある。」
ま、この辺で有名所と言ったらタッカーとお前さんだけだろ、と言う。
マスタングは頷こうとしたが、眉をひそめ口元に手を当てながら何か考え始めた。その顔は、みるみる焦りを表していく。
「まずいな…」
不思議に思っているヒューズをそのままに、マスタングは近くに居た憲兵に指示を出し始めた。
「エルリック兄弟がまだ宿にいるか確認しろ。大至急だ！！」
「大佐、エドワード君達なら私が司令部を出る時に会いました。そのまま大通りの方へ歩いていったのまでは見ています。」
「こんな時に…！！」
ホークアイからの報告を聞いて、マスタングは都合の悪さに舌打ちをしながらも、車を出せとすぐさま次の指示を飛ばした。
そして、当たりを見回しAの姿を探す。
「A、決して私の傍から……A…？」
そこには、Aの姿は見当たらなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キラ(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2018年11月3日 17時) (
レス) id: 4b08e8e764 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - エド落ちｷﾀあああ！ (2018年9月30日 12時) (レス) id: 4351e9dc27 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - すごいなあ、彼女ちゃんは身体はってでも、二人を守ろうしたのね、それにエドは彼女ちゃん好きなんだ次回はどうなるのかな楽しみです (2018年7月3日 8時) (レス) id: 593bd57e41 (このIDを非表示/違反報告)
まーぶる(プロフ) - 晋陽さん» ひぇぇぇコメントありがとうございます！！頑張ります！これからも宜しくお願いします！ちなみに私もグリリン好きです← (2018年1月29日 22時) (レス) id: 88c9b03fcd (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - とっても面白いです！更新頑張って下さい！ちなみに、グリリンが好きです！← (2018年1月29日 19時) (レス) id: 8ef45f8c23 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まーぶる | 作成日時：2017年12月27日 13時
